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ぼくはしらない

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※前ページで終わるのが正しいと思うものの、やってしまいました。


⇒夢オチVer. 適当に頃合を見計らって分岐します。



      *   *   *


 ああ、もうだめだ。
 そう思って目が覚めた。

「大丈夫か?」
 覘きこんでくる顔はたいぶ見慣れたもので。
 夢の中よりずいぶんと大人びた感じの。

「・・・・てっちゃん」



「『てっちゃん』?! 今『てっちゃん』とか言った?! うわどうした何があった?!」
「・・・・なんでもないよ」
 うわなんか恥ずかしい。すごく、やたらめったら恥ずかしい。
 今更、高校生にもなって、今はテツって呼んでるのに。
 『てっちゃん』なんて。むず痒い。

「つかマジでどうした?」
「ちょっと昔の夢見ただけ」
 しかも妙な脚色付だ。

 ありえないというか、訳わかんないレベルが高い。
 確かにあれはちょっとした騒ぎにはなったが、みよちゃんはそんな訳の分からないモノがどうたらいうこともなく、体育倉庫の跳び箱の中でぐっすり熟睡しているのを先生に夕方発見された。そんで怒られた。なんでか皆まとめて怒られた。それ以前にどうやって入ったのか謎だ。か弱い振りして結構力持ちだったんじゃないだろうか。しかもそこで寝れる位の神経の持ち主だったという事実。ああ今頃気付いてしまった。グッバイ、俺の淡い初恋。
 ただ実際に起こった事といえば、『てっちゃん』が本当に転校してしまった事くらいだろう。
 まさか高校で再会するとは思わなかったけどね。
 しかも再会後のキャラが違い過ぎて驚いた。

「え、なにオマエ俺の夢とかみんの」
 ・・・微妙に嬉しそうなのは気づかなかった振りをしよう。

「いやあの頃のみよちゃんて果てしなく素敵だったと思わない?」
「知るかあんな女」
「うわ黒いよ。あの優等生だったてっちゃんが真っ黒だよ。人ってこんなに変わるもんなんだね神様」
 今となってはあの頃がやたらと懐かしい位だ。カムバック当時のてっちゃん。

「変わったついでにお前も変えてやろうか」
「うわあ怖いよこの人!たすけてアケミちゃあん!」
「てめえの好みはワンパターンなんだよ!」
 いや別に俺の好みがどうであれ、お前には微塵も関係ないから。

 つか関係もたせないでくれ。頼むから。



⇒なんでだろう、田舎の高校生ぽい。てっちゃんこと鉄治君は、高校で再会したら若干、否大分ガラが悪くなっていた。そんなてっちゃんは何かが吹っ切れたらしく、いっちゃんに猛アタック中。なんでも初恋(笑)だとか。オチで『食べられる』を別の意味で捉えた所、てっちゃんがアレでソレになった。そう思って読むと、とてもBL的深層心理で胃にきた。そういうつもりはなかった。
 という、オチ。そんなオチ。残念なオチ。
 1ページ目の前振りは、ただの雰囲気でした。ごめんなさい。
 あなたの食卓に、是非笑いを届けたい。(※テーマ)
作品名:ぼくはしらない 作家名:yzn