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さかきち@万恒河沙
さかきち@万恒河沙
novelistID. 1404
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【勾玉遊戯】one of A pair

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「そりゃあ当たり前だ。嫌われるために苛めてんだから」
「……歪んだ兄妹愛ですよそれは」
「ああ歪んでるとも。わかりきったこと言うなよ」
 そう言いながら、柚真人の口許は笑っている。優麻には、それが自嘲――否、自虐的にさえ見えることがあるのだが、それをこの、歳下の友人に言ったことはない。
 司――と云うのは、柚真人の、ひとつ歳下の妹である。
「今日は? 司さんは?」
「さあ。部屋にいるんじゃないの?」 
 実に素っ気ない。はへふ、と気の抜けたような奇妙な発音のため息をつき優麻は踵を返した。
「それより柚真人君、晩御飯にしましょう」
「お前……。また、メシ食いに来たのか?」