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私のやんごとなき王子様 鬼頭編

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「それじゃあ鬼頭先生は小学生レベルって事?」
「ははは! 本当だ。あ、俺がそんな事言ったなんて言わないでくださいよ。それじゃあ、手当ありがとうございました」

 そう言って医務室を出て行った。
 私は考えた。確かに素直じゃないっていうのは私もそう思うし、納得だ。だけど、先生が私の事を好き……っていうのはちょっとね――

「――いやいや、いくらなんでもそりゃありえないでしょ」
「何がありえないんだ?」
「わあっ!?」

 手を洗って消毒をしていると、突然背後から声が聞こえた。
 驚いて振り返ると、鬼頭先生が相変わらずの冷めた目で立っている。

「あ……いつの間に戻って来たんですか? びっくりするじゃないですか!」
「いつ戻って来たかというくだらない質問をするな。まあ、お前を驚かせるためにわざわざ音を立てないように帰って来たんだからな。これで驚かれなかったらつまらん」
「もうっ!」

 やっぱり先生が私を好きだなんて絶っっっ対! ないわ!!