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学校でやった怖い話

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「今回はちゃんとしたストーリー小説だな。」
「はい。ちょっと頑張ってみました。」
「それでも、お前は落ちをつけんと納得しないのか。」
「それが俺という人間ですし」
「まあいい。ようやっとあとがきもまともな内容になりそうだな。」
「まず、ひとつめの『一つ目入道』は僕が実際にみた夢なんですよ。僕の夢では、僕が一つ目入道を従えて、肩車とかさせてましたけど。」
「…出鼻挫かれた感満載だ。『ひとつめの一つ目入道』とか、酷いダジャレだし。」
「狙いました。」
「狙ったんかよ!」
「ふたつめの『引っ張られた』は、実体験です。中学校であったことなんですけど、オチを生かすためにあえて塾で。古い学校で、そういう噂が結構あったんですよね。」
「ふーん。」
「技術の先生が、授業中にフジツボの話(※)とかしてましたし。」
「それは職務怠慢だ!」
「みっつめの『霊感のある友達』も、僕の友達がモデルです。」
「………。」
「なんです?」
「お前、俺外に友達居たのか。」
「張っ倒しますよ。」

「よっつめは、……何でしたっけ、車?」
「自分で書いたものくらい覚えとけ!あと車で合ってる!」
「じゃあ、車の話。車は、僕の友達のお母さんの話です。」
「聞いた話ばっかだな。」
「実際に体験したこととか、近しい人から聞いた話しとか、そういうんでないと書けないんですよ。」
「それがお前の作品にラブロマンスがない理由か。」
「黙りやがれ。」
「いつつめは…これは俺の体験談というか、妄想というか、妄想ですね。」
「まあそんな気はしてたよ。」
「小人を見た人は成功するとかいいますけど、俺は小人見てまで成功したくないですね。小人怖い。ちょう怖い。」
「お前の変なトラウマはどうでもいいよ。」


※海で脛を切って、その時にフジツボの卵だかなんだかが体内に入り、骨にフジツボがびっしり引っ付いてたというとんでもホラー。恐ろしい。
作品名:学校でやった怖い話 作家名:塩出 快