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学校でやった怖い話

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「今回は〟学園物企画〝というコトで、夜中にコッソリ学校忍び込んで、怖い話をしてみました。」
「とんだメタ発言だな。」


一、 一つ目入道

 小さい頃の話。真夜中にふと便所に行きたくなったんだ。
 その頃は今の家に引っ越す前で、八時になったら家の周りに灯りがないようなド田舎で、さらに山ん中にぽつっとあるふるーい家だった。そんな立地なのにバカ広くて、五人家族だって言うのに余ってる部屋が六つあった…まぁ広いっちゃ広いんだけど、皆が考えてるより狭いよ。きっと。なんかアレだよ、芸能人のお宅訪問的なの考えてるだろ。そんなんじゃないから。お家自慢とかじゃなくて、何が言いたいのかってーと、当時二階にあった俺の部屋から便所まで、子供心に結構な距離があったってこと。
自分の部屋から出るじゃん、廊下出るじゃん、階段降りるじゃん、居間通るじゃん、部屋イッコ通り抜けるじゃん、そんで、風呂場と洗濯機のある廊下に出るんだよ。古い家だからか、ただ単に使い勝手の悪い設計したのか、脱衣所って言えるものがなくてさ、風呂入んのに脱いだ服は洗濯機のフタの上に乗っけんだよな。まぁ、そんなのいいや。また逸れた。いや、良くないか…?とにかく、風呂場の壁と洗濯機の間の奥に、やっと便所があるんだよな。
 それでだ。こっからが怖い話。
真っ暗だし、昼間みたいな活気(?)ないし、古い家だし、木造でキシキシ鳴るし、それだけで怖いんだよ。寝ぼけてるしさ。おそるおそる階段駆け下りて走り抜けるワケだよ。真っ暗な部屋をさ。
 で、風呂場と洗濯機の廊下に出たら、おかしなことがあるんだよ。
 光る玉がひとつ、浮いてるんだよ。蛍みたいにふよふよ浮いてるんじゃなくて、俺の親父の身長に頭一個分くらい足した高さに、漫画とかに出てくる占い師が使う水晶玉みたいな丸いものがさ。
 なんだ、これはって思う前に、「これはやばいモノだ」っていうのが直感的にわかってさ、逃げようとするんだけど、次の瞬間、パッと電気が点いて、その丸いものが何かわかったんだよ。
目だった。でかい図体した一つ目入道の、目だったんだよ。

「まぁ全部夢なんだけど。」
「ジャブじゃねーか!」

作品名:学校でやった怖い話 作家名:塩出 快