私のやんごとなき王子様
家に帰った私は、自室で提出用紙と睨みあっていた。
明日の朝までに提出しなければならないという事は、実質今晩が期限のようなものだ。
「ふーーっ」
ひとつ大きく息を吐いた。
私みたいな大した取り柄もないような人間に、みんなが優しい言葉をかけてくれた事に、心から感謝している。
その中でも一番私の心に響いたのは――あの人。
うん。
決めた
私は――
A 風名君と一緒に舞台に立ちたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
B 潤君と一緒に舞台に立ちたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
C 土屋君の大道具の手伝いがしたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
D 利根君と一緒に小道具が作りたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
E 三島君と一緒に実行委員に入りたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
F 真壁先生のお手伝いがしたい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
G 鬼頭先生に付き合ってあげてもいい 著者投稿作品一覧から「風名編」へ
うん。
やっぱり私はあの人と一緒に、最後の演劇祭に参加したい。
ペンを握ると私は、思いを込めて用紙に記入した。
書き上がった用紙を見ると、どこまでも頑張ろうという気持ちがムクムクと湧き上がってくる。
鞄に用紙を入れると、一つ大きく伸びをして――。
明後日からの合宿に、私は淡く思いを馳せた。
※順次、キャラクター毎にアップしていきます。
作品名:私のやんごとなき王子様 作家名:有馬音文