少女機械人形コーパス 第一幕
ジョエル
「あ……ああ……!」
意識が奪われるような感覚にジョエルは必死で耐えるのみ。
???
<ジョエル!>
ジョエル
「っ!」
混濁する意識の中、聞き覚えのある声が自分の名を呼んだ気がした。
その声に朦朧とする意識を集中すると、それに応えるかのようにデーケルターレはうっすらと光りを放っていった。
野柳
『……!
』
ジョエル
「ああああああああああああああああああっ!!」
叫び、ジョエルはMハイドレード弾発射レバーを握る手に力を込める。
先程までヴィロネカートの力に負け、操ることの出来なかったレバーであったが、今度は渾身の力で引く事に成功した。
デーケルターレの口は開ききり、そこから勢いよく十発のMハイドレード弾が飛び出した。
パァァァアアアアァァァァァァァァアンッ!!<SE>
破裂音と共にデーケルターレの頭部を咥え込んでいたヴィロネカートは、
体内にまともにMハイドレード弾を食らった衝撃で盛大に弾け飛んだ。
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文