少女機械人形コーパス 第一幕
西暦2055年 1月1日
午前3時51分
デーケルターレドッグ
巳上
(さすがに今日のこの時間なら――殆どの人は既に休んでいるわ)
巳上
(アルカ……。デーケルターレの閃光……。ヴィロネカート……)
巳上
(真実を知りたい……!)
ウィィィン
巳上
「っ! 誰……?」
野柳
「やあ、巳上主任。君はそこで何をやっているのかな?」
巳上
「っ!!」
野柳
「そんなに怯えなくてもいい」
巳上
「野柳……博士……」
野柳
「アルカシステムの事がそんなに気になるのかい?」
巳上
「……っ」
野柳
「……天才の好奇心は歴史的発見に繋がるが、凡人の好奇心は身を滅ぼすものだよ、巳上主任」
巳上
「………」
野柳
「だが私は、そういった凡人の好奇心が嫌いじゃない」
巳上
「……っ」
野柳
「君に見せてあげよう。人類の希望であり現科学の結晶デーケルターレ――その真実の姿を」
巳上
「……真実の…姿……?」
野柳
「来たまえ。君をアルカシステム内部に案内しよう」
巳上
「……はい」
<SE足音 野柳立ち絵消のち巳上立ち絵消失>
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文