少女機械人形コーパス 第一幕
同日 午前10時28分
地底都市マヌス Cエリア 居住区
<背景・地底都市居住区>
ここは主に先のヴィロネカートの襲来の際、身寄りを亡くした孤児達が暮らしているエリアである。
???
「はぁっはぁっはぁっ」
<SE・走る足音>
2263号
<背景・部屋扉前>
ウィィィン
<SE・扉開閉音>
<背景・室内>
???
「おい!野柳博士の演説始まるぞ!」
ミリカ
「お兄ちゃん!いきなり入って来ないでよ!」
<ミリカ立ち絵>
七々原
「悪ぃ悪ぃ!」
<七々原立ち絵>
七々原玲―Rei Nanahara― 16歳。
七々原ミリカ―Mirika Nanahara― 14歳。
ヴィロネカート襲来の際に両親を亡くし、この地底都市マヌスで兄妹で暮らしている。
二野上
「お邪魔してます。」
<立ち絵・二野上>
二野上紗香―Sayaka Ninoue― 14歳。
ミリカの親友で、同じく両親を亡くし、このCエリアで暮らしている。
七々原
「おっ、紗香ちゃん来てたのかー。こんちわ!」
二野上
「こんにちは、七々原先輩。」
七々原
「なぁなぁ!早くモニターつけろよ!」
ミリカ
「っもう」
ミリカは口を尖らせながらも、モニターの電源を入れた。
ピッ。
<SEボタン音>
<背景・モニター内野柳の演説>
<七々原達の立ち絵はセリフごとに表示>
七々原
「もう始まってるじゃん!」
ミリカ
「しーっ。静かに!」
野柳
『…ヴィロネカートの襲来から早10年。
腐敗した大地から養分を取り込み、尚も地上に毒液を注ぎ続けている憎きヴィロネカート。
その毒液は刻々と変化し、地上は止めどなく腐敗を続けている。
その変化に追いつく事すら出来ず、我々人類は抗体を生成する事にすら希望を持てない。
大地の再生など叶うはずも無く、私達に出来たのはこの地底深くに身を潜める事だけでした。
…だが、それもこれまで。
私は志半ばで不運な事故死を遂げられた、天才・茅野修博士の意思を継ぎ対ヴィロネカート殲滅用巨大人型決戦兵器デーケルターレの開発についに成功したのです!』
『ワァァァァァァァァァァッ!』
<SE歓声>
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文