小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

少女機械人形コーパス 第一幕

INDEX|53ページ/116ページ|

次のページ前のページ
 

<背景・コーパス廊下>
 同日
 午後7時55分
 コーパス廊下

左文字
「この通路を左に行くとエレベーターがある。地下210階〜215階までが、コーパス職員の居住区になる。君の部屋は……382号室だ。後で案内しよう。まずは、シュミレーションルームに行くぞ」
七々原
「はいっ!――でも何で俺が選ばれたんですか? 俺、ちゃんとデーケルターレ動かせるか……正直自信無いですよ」
左文字
「俺は作戦参謀長だからな、選定基準とかはイマイチよく分からんのだが……まっ、何せコーパスという組織の決定だ。間違いは無いだろうさ。だから、自信持ってイイと思うぜ」
七々原
「有難うございます!」

<回想セピア>
巳上
「ジョエル。あなたにもきっとある筈なの。……守りたいものが」
ジョエル
「守りたいもの……」
巳上
「何も無いならデーケルターレなんて乗らないほうがいい。きっと……辛いだけだもの。」
<回想終了>

左文字
「……七々原は何でデーケルターレに乗る決心をしたんだ?」
七々原
「俺、妹がいるんですよ」
左文字
「資料にあったな」
七々原
「じゃあ、俺がCエリア出身って事も知ってますよね?」
左文字
「ああ」
七々原
「俺達Cエリアの子供達は、みーんなコーパスに期待してるんですよ。……多分、他のエリアの人間より、ずっと」
左文字
「他のエリアより……?」
七々原
「ええ、そうです。
他のエリアの人達は、例えこのまま地下で生活するにしても、まっとうな仕事に就けるでしょう? でも、俺達Cエリアの人間には何の保障も無いのが実情です」
左文字
「………」
七々原
「俺達が一発逆転するには、地上回帰の時に生まれるだろう僅かな混乱に乗っかるしかないんですよ。……フツーなら」
左文字
「そんな事を、Cエリアの子供達は?」
七々原
「考えてますよ、皆。左文字さんはエリートだから、知らないんでしょうけど」