小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

少女機械人形コーパス 第一幕

INDEX|105ページ/116ページ|

次のページ前のページ
 

七々原
「くっ!」

 両手の塞がる中、迫り来るヴィロネカートに応戦する為、七々原もアペリオボタンを押しその顎を大きく開き、敵のクレバスを捉えようとする。だが、ヴィロネカートはデーケルターレの頭部を狙わず、その両脚部に向かってクレバスから赤い玉を放った。

キュインキュインキュインッ!!<SE>

七々原
「がぁっ!!」

予想外の敵の行動に反応が遅れた七々原は、その両脚部に赤い玉をまともにくらってしまう。

七々原
「くっそぉ……!」

 被ダメージは20%。ヴィロネカートの赤い玉はデーケルターレの足を覆い、火傷のような傷跡を残したが、七々原が戦意を失う事は無かった。

七々原
「これくらい……!」

 もう一度的確な距離を取ろうと、両脚に力を込める。

左文字
(なぜだ……? 以前からヴィロネカートは頭部を狙ってきていた。本来ならさっきのタイミングで頭部を狙い、開いた顎部によってなんらかのダメージを与えれたはずだ……)
七々原
「はぁーーっ!」

 腐敗した大地を撒き散らし、後退するデーケルターレ。ヴィロネカートもその後を追う。

左文字
(Mハイドレード弾もそうだ……! あの感覚なら命中していたはず。なのに――このヴィロネカートは今までの戦いを記憶しているかのようだった……)
七々原
「しつっこいなっ!」

 チャンスは後一回。無駄にフラマー兵器を使うわけにはいかない。Mハイドレード弾を使い挑発を繰り返しタイミングを計る。

左文字
(記憶……)