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【過去作】私の青空2 プーチンクエスト【2000年(16歳)】

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静岡県警が到着してから早3時間余り。今だに犯人からの要求が出ない事に、県警及びSAT(特殊急襲部隊)はやきもきさせられていた。
「しかし、何故プーチンは要求をして来ない!?」「内部の状況が解らない事には・・・手だしが出来ません」「くそっ!こうしている間にも人質は・・・!」
その頃内部。
「えっと、それじゃあ多数決を取ります」「おい、五十六。そんなの取らなくても決まってるだろ。うなぎパイは夜のお菓子だ。今の私達に何より必要なものだろう」
「あの・・・私うなぎパイより・・・鳩サブレかひよこの方が・・・」「おい関屋!お前なぁ、鳩サブレかひよこ、なんて曖昧な言い方するな。せめてどっちかに決めてから言ってくれよ」
「解りました。じゃあ・・・鶴の卵がいいです」「ああ!それアタシも知ってる!めちゃめちゃ上手い!あの、マシュマロの中にあんこみたいなの入ってるヤツだろ!」「先輩も知ってました!?」
「あれは神の作りたもうた奇跡だと密かに思ってる位」「やっぱり?やっぱり?」
「それじゃあ多数決を取ります。うなぎパイがいい人?はい。えー、西陣織さん一人・・・」
「先輩、鶴の卵は!?」「馬鹿!お前はあれだ?天才バカボンのニャロメとウナギイヌどっちが好みのタイプだ?ニャロメだろ!アタシはウナギイヌに昔から惚れてんだよ!」「隠れウナギタンですか」
「じゃあ多数決を続けます。鶴の卵がいい人?葵ちゃん一人・・・と」「おい五十六、お前はどうなんだよ」
「僕はあの、一応信玄餅ファンクラブ『川中島ランデヴーズ』会長ですから」「お前さては、信玄餅のきな粉取り出して食う派だろ」「解りますぅ?」「っつう事はだな、こいつが鍵を握ってるって事だな」
西陣織の視線の刃はプーチンに向けられた。「え・・・あの私縛られてるんですけど」「関係無いだろ。うなぎパイと鶴の卵、どっちか選べ」銃口で鼻先を弄びながら問い掛けられたプーチンは今にも泣きそうだ。
しかし後ろでは葵ノ上もマグナム44を構えている。居た堪れず五十六が提案した。
「あ、あの二人とも・・・意見なんですが、折角だから全部持ってきてもらえば良いじゃないですか」
「ああ!でも面倒臭く無いか?」「『銘菓一式』って言えば何とかなると思います」