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ぐるこさみん
ぐるこさみん
novelistID. 10840
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パクリ??

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俺はその日、いつもと同じように朝食の準備をしていた。

「んー、今日もいい天気だなぁ・・・!」

 大きく伸びをする。最近は本当に清々しい朝だ。

 俺の名前は夕月弥生。今日は俺の自慢の妹の入学式だ。

 なんだか、うきうきすると同時に・・・妹が変な奴に手を出されないか心配だ。

 ちなみに、俺の家には両親はいない。外国で仕事をしていて、しばらく帰ってこれないそうだ。

「よし。颯希起こしに行くかー・・・」
 
 俺はさっき作ったばかりの朝食をテーブルの上にきれいに置くと、妹(颯希)を起こすため、二階へと向かった。

                ※

「ほら、颯希ー。起きろよー。今日は可愛いお前の大事な入学式だぞぉ?」

 俺は颯希のことを優しくゆすった。

「んぐ・・・おにぃ・・・ちゃん・・・・・・おはよー・・・」

 颯希が、眠たそうな目を擦る。

「もう、お前は朝から可愛いなぁ☆ 飯の準備できたから、早く制服に着替えるんだぞ
♪」

 俺は、颯希のおでこを軽く小突いた。

「ふぇ? せいふく・・・?」

 颯希は、きょとん、とした顔で、俺のことを眺めた。その目はまだ眠っていて、俺は微笑ましい気分になってしまう。

「そ。制服。今日は、颯希の中学の入学式だからな!」

「入学式・・・」

 颯希は何やら、一人で一生懸命考えこんでいた。寝起きなので、今日が入学式だということを理解できていないらしい。

「むぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 腕を組み、考え込む颯希。首が時々かく、っとなっている・・・って、

「すぴー・・・ぐー・・・・・・」

 颯希が気持ちよさそうに寝息を立てていた。

「もー・・・さ・つ・き!! 起きろよ? 入学式で遅刻したら恥ずかしーぞ?」

 幸せそうに眠る颯希を起こすのは少し気の毒だが、一回目に起こした時より少し乱暴に颯希のことをゆする。

「・・・だめだよぉ・・・・・・にゃ、せんとくぅぅぅん・・・」

「・・・・・・」

 何の夢を見たらせんとくんが出てくるのだろうか。


                ※

「ねーねーお兄ちゃん」

「ん? どーした? 颯希」

「ちゅーがっこうってどんなとこ?」

 颯希が、ごはんをほおばりながらこう聞いてくる。

「ん、中学校? 小学校の勉強が難しくなって、学校終わってから自分の好きなことと化する場所だよ。・・・多分」

 『多分』をつけたのは、この説明に自信があまりないからだ。

「ふーん。おべんきょう難しくなるのかぁ・・・」

 颯希のテンションが少し下がったような感じがした。・・・あぁっ、世界一可愛い俺の妹を落ち込ませてしまった・・・俺はなんて馬鹿な兄なんだ・・・・・・。

 そう思っていたら、

「んー、でも中学校って、楽しそうだね☆」

 颯希がこう楽しそうに言っていたので、俺は颯希に向かい大きくうなずいた。

「そうそう。中学校は楽しいぞぉ☆・・・あ、もうすぐ学校に行く時間だから、ちゃんと

準備していくんだぞ?」

「・・・うん!」

 颯希がにっこり笑いながら、朝食の残骸を残して席を立つ。

 だがその次の瞬間。

          どっっってーん。
 

 颯希がド派手にずっこけた。

「う・・・うぇーん・・・おにいちゃぁぁぁん!!」

 とてとて、と俺に駆け寄ってくる颯希。

「あーよしよし。痛かったな・・・大丈夫か?」




「ふ……痛いよぉッ……!!」

「……」

 かわいいなぁ、颯希。

作品名:パクリ?? 作家名:ぐるこさみん