自由詩まとめ
四編目 どうしようもない物の詰まった肉の卵
誰かがききます
「お前のどうしようもないモノはどこにいる?」
だから私は答えます
煩くないように おなかをおさえて
「どうしようもないモノは このお腹の中にいます」
パジャマの上から押さえたお腹の中で どうしようもないモノはモゴモゴ動きます
だからあの子は お腹を押さえて踞っちゃったの
眠っているとどうしようもないモノがお腹の中で喋ります
だからあの子は 眠れないの
お腹は太鼓のように皮が張っているから
どうしようもないモノの声は身体を震わせて何処までも聞こえるのよ
だからあの子は他の人の話が聞けないの
どうしようもないモノが煩くて聞こえないのよ
何でみんな どうしようもないモノの声を無視できるんだろう
何でみんな その子たちを無視できるんだろう