【謎歴史】 私の青空 【2000年(16歳)】
第十話 「切なさと恋心」
・・・夢を見ていた。西陣織さんの夢だ。僕は多分彼女の事を・・・愛しているんだろう。
ムガル先輩にプロポーズされたと手放しで喜ぶ彼女の姿を見て、正直逃げ出したくなった。死にたくもなった。でもその度に彼女の『アギレラァァッ!』って鳴き声に励まされたんだ。夜中にニワトリを勝手に屠殺しに来る彼女。関東地方では『ジェットババア』って呼ばれてる彼女。グリル焼きのアルミホイルを剥がさないで食べれる彼女。クールバスクリンを食ってみて狂喜乱舞していた彼女。
西陣織さん・・・逢いたい・・・「ムクウッ!」「着いた・・・この塔の中に西陣織さんが?」
<私の青空10 つづく>
作品名:【謎歴史】 私の青空 【2000年(16歳)】 作家名:砂義出雲