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にゃおん。ぐ
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novelistID. 12024
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いん・たー・ねっと

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はじまりは





さむいさむい、冬。


クリスマスを過ぎて町は、なんとなく、
年を越すことに緊張した雰囲気になっていた。

なぜだろう。
私はここにいるけど、なにができるんだろう?



小学校3年生だった、私。三浦ゆうこ。「ゆうちゃん」って呼ばれる。
学校では図工が得意で、算数が苦手。
デブだから体育なんて絶対ムリ。お絵かきとおいしいものが大好きで、
クラスでは「不思議ちゃん」だった。
・・・その表現はだいぶかわいげがあるが、ぶっちゃけると「変人」。

学校での友達は、誰も私と話をしてくれない。
友達だったのかすら、分からないけど、よく一緒に居る子は私を「ペット」と呼んでいた。
何か思ったことを口にしても、誰も私の相手はしない。
家族も私なんて見向きもしなかった。

相手の都合に合わせて、私が動くものだと。
そういうものだと思ってた。



ぼーっとコタツで年末特番ばかりのTVを見ている私にばあちゃんが言った。
「ゆうちゃん、こんど、駅前に図書館ができるんよ」
「へえ」
「"ぱそこん"っていうのも置かれるんやって」
「へえ」
「今度、学校にも"ぱそこんるーむ"ができるんやって」
「へえ」


"ぱそこん"。
おばさんのおうちにあったな、とか思いつつ
ゴロゴロしてたら晩御飯の時間になった。


私には楽しみがある。
毎日の楽しみ・・・それは、布団の中での空想の世界だった。
欲しいものはすべて私の手の中に入り、心地よく頬をなでてくれる神様がいて。
アイドルになれたり、歌手になれたり、漫画家になれたり。
その世界での「生活」が、楽しくて私は生きていた。

現実じゃ何も、できないのに。