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「いいえ！いいえ！・・・情報を頂いているのです」

　アレスの緊迫した気配が緩むのが分かり、シェロは顔を上げる。やはり苦笑するような声が聞こえる。

「びっくりさせんなよ。んな事は気にする範疇じゃねぇと俺は思うぜ？
　・・・そっか・・・pielloはどうだった？」

　シェロは人形のようで感情の起伏のある彼を思い出して、その側にウサギというアンバランスな組み合わせを思い出す。
　彼らは彼ら同士想いあっていた。多分、かけがえの無いパートナーなのだろうとシェロは思う。

「彼らは人間とあまり変わりません。けれど人間より人間というものを理解している者だと・・・。
　私は・・・彼らの力になりたいと思いました。
　私には同年代の友人がいませんから。いても皆、敬うようにしか接してもらえませんしね」
　
空笑いしながら悲しくシェロは目を伏せた。
　けれど彼はそうではなかった。シェロをシェロとして見てくれるという事に安堵したのだ。

「私をちゃんと見てくれるのは嬉しいです・・・。だから、彼に返したい。そして彼にも知ってもらいたいと思います」
「シェロは、そのpielloが好きなんだ。力になりたいって思えるってそういう所からきてんじゃないのか」

そう返された事にシェロはようやく自分の中の感情が分かった気がした。友人として彼を大切に思っている事に。
　だから、シェロは迷わず頷く。

「そうですね。彼が幸せになればいいと思います。大切だから」

続く。