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玄関開けたら2分で殺人

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 腹についた精液を拭きとっていると、彼はしょんぼりとした息子を眺めながら、彼自身もしょんぼりして言った。

「ごめん。本当に」

 賢者タイムである。
 どんなにあらぶった人間であろうとも、一発抜けば何とかなる。

「うん」

 私は精液のこびりついたティッシュをゴミ箱に放り投げながら頷く。

「もう二度とこんな事はしないよ」

 世界丸見えかよ! と突っ込みたかったが、黙っておいた。
 男は包丁を丁寧に新聞紙でくるんで、そうして頭を一つペコリと下げると去って行った。





 ――数日後。

 帰宅しようと自宅の玄関扉の前に立つと、そこには一枚のシールが貼ってあった。

 それはヘッドロコスのキラキラシールだった。

 超絶レアなそのシールが無造作に貼ってあるのを見て、卒業したんだな――と私は思った。