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司令官は名古屋嬢 第1話 『中京都軍』

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 女子高生どもは去り、その部屋には大須と少年だけが残された。
「……それで、なっくん。 何の用なの?」
大須が、なっくんと呼ばれる少年に聞く。
「……あのですね、司令官」
「大須でいいよ。なっくん」
なっくんと呼ばれている少年の本名は、「上社 鳴海」という。上社の性別は男だったが、顔や外見はまるで、小柄なかわいい女の子のようだった。女ですと言ったら、普通に信じてもらえるほどであった。ちなみに、大須のフルネームでは、「大須 奈菜」という。

「実は、大須さん。30分ほど前に、CROSSさんから通信が入ったんです」
「……あら、昇進以来の通信ね。用件は?」
「はい。もうすぐ帰るので、準備をしておいてほしいとのことです」
「それじゃあ、帰還を祝うパーティの準備をしなくちゃいけないわね! 今回は何を作ろうかしら?」
「……あの、大須さん。実は……もうすぐというのは……」

   ゴォーーー!!!

 突然、飛行機よりも大きな爆音と漏電のような電撃音が響き渡った。
「……は!? もしかして……。」
驚いた大須が、窓のほうに向かった。その後ろを、上社がため息をつきながら追う。
 爆音の中、今度は大きな振動と窓ガラスが割れそうになるほどの衝撃波がきた。振動と衝撃波で、大須と上社は転びそうになったが、なんとか外を見渡せる窓にたどりついた。

窓の外の空を見た大須と上社は、同時にため息をついた。