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司令官は名古屋嬢 第1話 『中京都軍』

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「……何を話したの?」
大須が東山に、少し問い詰める感じで聞いた。
「変なことはしゃべっていませんよ! ただ、この中京都軍に航空部隊を新設するっていうことを教えられただけですよ!」
問い詰められた東山がそう言うと、大須はため息をつき、上社と守山は何のことかわからない様子だった。
「ナナねぇ、なんで今さら航空部隊なの? 暇そうなCROSS隊員や界防隊(自衛隊)がいるじゃない」

 大須は少し黙った後、口を開いた。
「補充のため、この世界の防衛にあたるCROSS隊員が一人もいなくなるの。それに、界防隊はあまり信頼できないし」
「え? それじゃあ、私たちと世界保安省の奴らだけで、この世界を守らなくちゃいけなくなっちゃうじゃないですか!!! 今でもギリギリなのに無理ですよ!!!」
守山が必死に言う。
「……それに今の中京都軍の対空兵器では、異次元からの航空勢力に対しては歯が立ちません」
上社がなんとか落ちついている口調で言った。
「……そう。だから、航空部隊が必要らしいの」
「しかし、ただでさえ入隊希望者が減っているのに、募集しても集まるでしょうか……」
「山口が資金をたくさん出してくれるそうだから、そのお金で何とかしましょう」
「……金を出すということは、さっき中佐から聞きましたが、あの人はどうやって、大金を調達しているんでしょうね」
東山が横から言う。
「……死にたくなきゃ、絶対、あの人のことを詮索しないこと」
大須が東山に釘をさした。途端に東山は口を閉じた……。