詩篇 蒼いけむり
第四篇 後遺症
まるで何か 後遺症
仕上げた絵を眺めるとき
必ず胸の奥がざわめく
しばらくすると
そこに住む何者かが
いきなりギュッと
ボクの心臓を鷲掴みにする
無理矢理こころの奥にしまいこんだ思いが
矛盾を抱えた形に変化しながら
出て来ようとしているのだとボクは思う
もう自分の中
なくした恋の辛さは消えているはず
辛さとは別のもの
何だか分からない
けど胸、いや、こころが痛い
でも絶対に涙は流さない
そう決めたんだ
このことばを何度も繰り返しながら
またキャンパスへむかう