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第二篇　記憶の絵

描かれた絵の中　そこに彼女の姿はない
ボクの記憶以外には

朝日を浴びる部屋の中で
暗闇が充満した静寂の中で
彼女の見えない絵を
何枚も何枚も描き続ける

部屋の中
亜麻仁油とテレピンが空気を支配してる
頭の中に　幻想の世界が広がる
あちこち散乱する絵の具と新聞紙
乾くことを嫌いやがる立て掛けられたキャンパス

そこは寝ることを許さない空間
そこは現実と幻想が交差する空間
そして姿の見えない彼女の空間