詩篇 蒼いけむり
第十六篇 お洗濯
キミが洗濯物を干しているその後ろ姿。
黙って寝転んだまま、何気なくボクは見ている。
外、少し冷たいけど…
空は映え渡るような青空。
心地よいくらいの緩やかな風が、開けた窓から舞い込んでいる。
キミが最後の洗濯物に手を掛けたところで、ボクはむっくりと起きだす。
最後の洗濯物を干そうと、キミが手を掲げたところを見計らって
ボクはそっとキミの後ろから手を伸ばし、胸の前で手を組んで優しく抱きしめる。
キミはびっくりして振り返る。
それを待ち構えたように、ボクは唇でキミを迎える。
軽いくちづけ。
それからボクはキミを抱きかかえるように、もう一度…。