魔導装甲アレン3-逆襲の紅き煌帝-
トッシュが銃口をワーズワースに向けた――ハズだった。
「どういうことだ説明し……おまえは!?」
1人が消え、1人が現れる。
これまで何度か体験した現象。
――隠形鬼。
ワーズワースが消えた代わりに隠形鬼が現れたのだ。
「フフフッ、ツイニ〈生命ノ実〉ヲ手に入レタゾ」
瞬時にトッシュが理解して叫ぶ。
「あの野郎が裏切った……いや、はじめからおまえの仲間だったってことかッ!?」
「如何ニモ、御前達ガわーすわーすト呼ンデ居タ男ハ、我ラガ仲間――風鬼ダ」
「うそです!」
叫んだのはセレンだった。
刹那、アレンとルオが隠形鬼の左右から殴りかかっていた。
二人の拳が同時に隠形鬼の顔面にヒットして、左右からの力が逃げ場を求めながら隠形鬼の顔を潰す。
わずかに優っていたのはアレンの力だった。均衡を失った力は、隠形鬼ごとルオのほうに押し流され、二人は大きく後方に飛ばされた。
華麗にルオは地面に足から着地したが、隠形鬼は地面に転がって倒れた。
ゆっくりを起き上がる隠形鬼。その足下には仮面が落ちていた。殴られた衝撃で仮面が外れたのだ。
そして、露わにされた隠形鬼の素顔とは――。
作品名:魔導装甲アレン3-逆襲の紅き煌帝- 作家名:秋月あきら(秋月瑛)