ほうせんかの降るまちで
きょうはまどのそとからうみの音が聞こえる
あぁそうだ海だゆうぐれが綺麗な海が見える町
とけいだいのあるれんがづくりのあのまちで
少し幼い君とまだせかいがあざやかだったころのぼくと
そんなぼくらのなかまと何人もであそんでたきがする
そうだあのころだ
ぼくがまだ世界にかっこたるかくしんをもっていたのは
あざやかすぎるまちのなかで
ぼくらはゆうひにまけないようにただはしってさけんで
めいいっぱいてをふった
よるになればぼくらはいえにかえってしゅくだいをしなくちゃで
あさになればがっこうでべんきょうやらしなくちゃで
ぼくらにとってのぼくらだけのじかんは
かぎられたものだった
ゆうぐれがあかからむらさきにかわるころ
お母さんがむかえにくるから
それまでのあいだひっしにあそんだ
ぼくらのじかんだった
ぼくらだけの
そのじかんぼくらのせかいにはぼくらだけで
ただせいいいっぱい
はしりまわった
ぼくらはひとつだった
作品名:ほうせんかの降るまちで 作家名:kaeru