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漆黒のヴァルキュリア

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第三章 これぞ勇者! いろんなイミで! 7



 アニソンってなんだ!?
 カラオケってなんだよ!?
「……いや、俺だって知らねーし。状況も良く分かんねーしな。さてどうする諸君?」
「傍観でいいんじゃないですか?」
 先刻の俺に続き、紳太は面倒臭そうに、寝転がりながらそう応える。大した参謀様だな、オイ。
 まぁ、俺も似たり寄ったりなんだが……
「フギン、何かいい案あるか?」
「今回は衆目もあり、命懸けの勝負でもなさそうですし、敗北後に屍を拾いに向かえばよろしいのでは?」
 フギンもまた、地面の上で気だるそうに両の翼を地面に伏せている。
「じゃあ、そういう事で。フギン、打電だ」
「了解でございます」
 言って、フギンは俺の頭に乗っかってくる。
「エナには、『全部任せる。好きに歌え』それから、ムニンには、『作戦成功時には、暗号文で『トラトラトラ』と送ってくるように』と伝えろ。以上」
「ニイタカヤマノボレ、は必要ありませんか?」
「いや、意味不明になるから、それはやめておく」
 俺とフギン。二人共に自分で何を言ってるのかワケワカンナくなりながら、エナの勝負に想いを馳せていた。