「架空請求」
「もしかして、架空請求?」
祐介は自宅のポストから取りだした茶封筒の宛先を見て、そう思った。身に覚えのない会社名だったからだ。しかも、茶封筒には「請求書」とご丁寧に書いてある。
「うさぎなんでも商会!?」
しかも、会社名が限りなく怪しかった。通常、架空請求の封筒には怪しい名前はあまり使わずに、知名度の高い有名企業や社団法人、NPO法人などの社会的に認知されている団体名が多く使われる。騙す方にとって、信憑性のある名前を書かないとあまり多くの人を騙ませないからだ。それに対して、この名前はあまりにもひどい。ここまで怪しい名前だとひっかかる人もいなくて惨めじゃないか、と思うくらいに。しかも、封筒には少し厚みがあった。どうせ請求書とともに、いかがわしいDVDか何かが入っていて、商品を送ったから払えというようなことが書いてあるのだろう。分かりきってはいるが、捨ててしまえば、こんな興味をそそられる封筒の中身を知ることができない。どうせ開けても、日本の裁判では架空請求で負けることはまずない。たとえ問題になっても、身に覚えのない商品で金を払わされることはないのだ。
「よし、面白そうだ」
リスクより好奇心の方がまさり、祐介はこの不思議な封筒を開けた。
祐介は自宅のポストから取りだした茶封筒の宛先を見て、そう思った。身に覚えのない会社名だったからだ。しかも、茶封筒には「請求書」とご丁寧に書いてある。
「うさぎなんでも商会!?」
しかも、会社名が限りなく怪しかった。通常、架空請求の封筒には怪しい名前はあまり使わずに、知名度の高い有名企業や社団法人、NPO法人などの社会的に認知されている団体名が多く使われる。騙す方にとって、信憑性のある名前を書かないとあまり多くの人を騙ませないからだ。それに対して、この名前はあまりにもひどい。ここまで怪しい名前だとひっかかる人もいなくて惨めじゃないか、と思うくらいに。しかも、封筒には少し厚みがあった。どうせ請求書とともに、いかがわしいDVDか何かが入っていて、商品を送ったから払えというようなことが書いてあるのだろう。分かりきってはいるが、捨ててしまえば、こんな興味をそそられる封筒の中身を知ることができない。どうせ開けても、日本の裁判では架空請求で負けることはまずない。たとえ問題になっても、身に覚えのない商品で金を払わされることはないのだ。
「よし、面白そうだ」
リスクより好奇心の方がまさり、祐介はこの不思議な封筒を開けた。