始まりのアポカリプス
前の彼らが過ぎ去ってから停まっていた世界が、多くの者たちの叫びの唸りと共に動き出す。それを一つの始まりの試金石として。
しかし私はまだ知りません、世界が向かっていく先を。
それは彼らに委ねられた事項。
数多の意志ある人間たちが、数多の未来を形作る。
「つまりは貴方次第ですよ、森瑚さん」
我知らず始まりに赴いていった少年に思いを馳せる。
いわく世界は煙草のマナーのようなモノで。
即ち全は一、一は全。イッツァスモールワールド。
あなたが変われば、セカイは変わる。
「尤も、」
人間、そう簡単に自分の在り方を変えることは出来ないんですけどね。
人は誰しも、自らを縛る真綿を引き千切ることに躊躇いを覚える。
だからこそ面白くて――何て、もどかしい。
to be continued...
作品名:始まりのアポカリプス 作家名:マルタ=オダ