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がけっぷち生徒会

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がけっぷち生徒会
作者:kaji しおりしおりを挿む
「会長今月の支持率は17.6%です。これで2ヶ月連続支持率20%を割りました」

副会長の来栖恵梨香(らいすえりか)は眼鏡の縁を持ち上げながら冷たく言い放った。この女はいつも冷たく言う。もっと優しく言ってもいいのにな。この米が!

「ああ。分かってる。今対策を考えている所だ」
「来月も支持率20%割ることになりますと会長の座から降りなくてはなりませんよ」
「そんなことは分かっている。少し黙っていろ! このコ……。いや来栖君」
「今何かおっしゃいましたか?」
「何も言っては言ないぞ。それよりも投票のコメントを纏めて俺に報告してくれ」
「了解いたしました」

そう言うと来栖副会長はパソコンの前に座って作業を始めた。来栖恵梨香は身長が170cmもあるでかい女で長い綺麗なストレートの黒髪の女だ。来栖君はその苗字から影ではお米さんとか米!とかライスなどと呼ばれている。ただ本人がひどくそのニックネームを嫌っているらしく。俺も前にうっかり言ってしまって、1ヶ月程口を聞いてもらえなかった。しかも生徒会の時に出されるお茶に炊く前のお米を混ぜるなどの嫌がらせなどをしてきて俺は2度と来栖君の前で「米」という単語は言うまいと心に誓っていた。

「投票のコメント纏めました」
「お。早いな。じゃあ何件か読んでくれ」

 我々の通っている私立崖淵が丘学園はある特殊なシステムがある。それは生徒会長の支持率を集計して3ヶ月連続で支持率が20%以下を下回ったら会長を降りなければならないということだ。俺こと雷田雷太(らいでんらいた)通称ライトニングは3ヶ月前に86、5%という高い支持率で会長に就任したがある事件がきっかけで支持率が一気に下がり今では20%を割るようになった。投票は生徒会のHPから自由にできて20日までの集計を25日に発表することになっている。

「では読みます。あなたが良いのは顔だけですね。正直がっかりしました。匿名X係長より」
「ほう……。ちなみにそれは来栖君個人の意見ではないだろうな?」
「いえ。私は会長の顔がいいなどと1ミクロンも思っておりませんので」

そこを否定するのかよとは思ったが話が続かない上にこの女に何を言ってもしょうがないので先を読んでもらうことにした。
作品名:がけっぷち生徒会 作家名:kaji