空は繋がってるから大丈夫
Ⅳ
憬の事から早くも時は過ぎ2年後。
18歳になった俺は急な吐き気と熱で病院に行った
俺の体におきていることそれは「急性骨髄性白血病」
嘘だろ。と思った
余命は半年。
さぁ、これから何をしようか?
そんなことを考えているときおばさんから1通の手紙が届いた
「憬の荷物をやっと整理することができて、整理していたら蓮くん宛の手紙が出てきたから送ります。なんて書いてあったか良かったら教えてね?」
手紙…?
かわいらしいうさぎの封筒に入った手紙を俺は読み始めた
「蓮へ
蓮元気?私はもう無理みたいだよ(笑)
なんかね、長くないんだって。ひどいよね。まだ少女なのにっ
お母さんの前とかだと言えないから蓮にだけ言いたいことがあって手紙書いたよ
あのね、本当は死ぬの怖いんだ
毎日、毎日朝がくると安心する…
おきれない日が来るんじゃないかと思ってすごく怖い…
でもねそんな時にいっつも思うのは蓮のことなんだぁ
6年前に約束したこと、覚えてる?
「会おうね」って約束。
その時に蓮「空は繋がってるから大丈夫」って言ったんだよ
あ、まだ1回も会えてないからさ、夏休みのうちにメロンでも持ってお見舞いに来てよ★
そうすればまた、頑張れる気がするから!!
絶対だよ?約束ね!!
それからね、私小さい時からずっと」
ここで手紙は止まっていた
「空は繋がってるから大丈夫か…」
俺はこの日から憬のやり残したことをやって生きた。
料理・スポーツ・勉強なんでもやった
時間が足りなかった
やがて…
ベッドの上でも動けない体になっていった
8月
蝉が鳴く暑い季節青空のもとで蓮は息を引き取った
「空は繋がってるから大丈夫」と一言だけ残して
余命宣告された日数から5カ月も伸びていた
作品名:空は繋がってるから大丈夫 作家名:White-Satan燈