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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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ハンター

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 ルイーズがその身一つで戦いに挑もうとしたとき、連続した銃声が鳴り響いた。
 次々と黒い影が倒れていく。
 コートの裾を靡かせながら華麗に銃を撃つ男の影。
 サングラスを直す男の姿を見てルイーズが叫ぶ。
「ミシェル、今度こそ本物よね!」
 その証拠にミシェルは次々と異形の者たちを仕留めていった。
 微笑みをたたえていた黄金の者の顔が一変して鬼の形相となり、ヒトとも獣ともつかぬ叫び声をあげた。
 神々しかった跡形もなく醜悪な存在となったそれは、涎を垂らしながらミシェルに襲いかかってきた。
 目の前に牙を剥いた醜悪な顔が迫る。
 ミシェルはすぐそこにある巨大な口の中に銃口を突っ込んだ。
 放たれる銃弾。
 それも連続して何発もの銃弾が喉の奥から後頭部を抜けていった。
 時が少しの間、流れることを止めた。
 そして、ミシェルが銃を口から抜くと同時に動き出し、異形の存在は崩れながら地面に倒れた。
 地面に倒れたそれは、もはやヒトの形すらしておらず、毛の生えた何千匹ものミミズの塊のようであった。
 ルイーズが歓喜の声をあげながら、両手を広げてミシェルに駆け寄った。
「助かったわ。でもどうしてミシェルがここに!?」
「家出少女捜索の任務だ」
 その言葉を聞いてルイーズは顔を強ばらせた。
「本当にミシェル?」
 問いかけなどミシェルは聞いておらず、すでに前を歩いていた。
 慌ててルイーズはミシェルを追いかけた。
「待って相棒を置いてく気?」
「一生経ってもお前を相棒にする気はない」
「そんなツレないこと言わないでよ」
 プイッとそっぽを向いたルイーズの瞳に黒い影が映った。
「わぉ、あっちから敵が来た!」
「向こうからもだ」
「あたし武器持ってない!」
「俺の相棒を貸してやる」
 そう言いながらミシェルは予備の銃をルイーズに手渡した。
 黒い軍勢が蠢きながら押し寄せてくる。
 数え切れない敵を前にして、たった二人でなにができるのか?
 ミシェルの銃が吼えた。
「残らず始末するぞ」
「いつも通りにね」
 ルイーズはにっこりと笑った。
 そして、二人は――。
作品名:ハンター 作家名:秋月あきら(秋月瑛)