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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』[小説コミュニティ]

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勇者ノベリットの冒険

かざぐるま}
かざぐるま
勇者は村を出た。装備も魔法もまだ持っていない。とりあえず北の森に向かってノベリットは歩き出した。そこに突然!!
2013-07-11 19:30:04

コメント (190)

かざぐるま  2013-10-27 11:06
「よし、一回落ち着こう。王様のところではまだ持ってたから、途中で落としたかな、かな? 俺気絶してたし悪くないよね?」
ノベリットは完全に現実逃避している。

「とにかく探しに戻るか、新しい剣を手に入れるしかないわよ」
マナは珍しくまともな事を言いながら、ぶつぶつ言っている彼の肩にそっと手を置いた。

「そうじゃ。この国にはお主の持っていた伝説の剣の対となる『修羅の剣』というものがあるのじゃ。探してみたらどうか?」
姫がナイスフォローを入れた。

「がふふん(探すか)」
「しょうがない、探しましょう!」
みんな賛成のようだ。

「で、姫。その剣はどちらに?」
姫は黄ばんだ古い地図を引っ張り出して、大理石のテーブルに広げる。
「ここじゃ!」
「えええええ!?」

ノベリットたちは目を疑った。そこは!?
 

匿川 名  2013-10-24 23:12
「見て!ノベリット、あれ!」
マナが叫ぶ声で、ノベリットは目を覚ました。
三日ぶりに開く瞼は重く、陽射しは目を刺すようだった。
白い影が晴れ、やがて目の前に結んだ世界の像は、豊かな自然が美しい景観の姫の国と、その山の向こうに、白い神殿の姿を結んだ。
「ニャース神殿・・・」
種田さんがぼそりと呟いた。
なんと!眠っている間にとりあえずニャース神殿のすぐ側まで来てしまったらしい!
「ん?何だ、そなたたち、ニャース神殿をしっておるのか?」
姫が首をかしげるようにしてそう言った。
「ええ、姫。実は我々はあの神殿を目指していたのです」
「なんと!」
姫はそう驚いたように呟いた。
しかし次の瞬間には眉間に皺を寄せうつむいた。
「しかしのう・・・わらわの国から、あの神殿は、確かに見える距離にある。しかし、行くには国と山との間に横たわる『闇の谷』を越えねばならぬ」
「なあに、平気です」
ノベリットは余裕で微笑んだ!
「どんな谷であれチビドラに乗り飛んでいけば一瞬です。その為にはこの伝説の剣の柄でまたチビドラを・・・伝説の・・・剣で・・・あれ?」
ノベリットはふと、腰の辺りをまさぐった。
しかしそこにはさしてあったはずの剣がない!
伝説の剣を、どっかに無くしてしまった!
マジか!勇者ノベリット!
目の前にニャース神殿を見て、谷を渡る術どころか、なんたる失態のこの事態!
ふと気付くとパーティ一同の視線が痛い事ったらこの上ない!
さあ、どうしちゃいましょう、勇者ノベリット!

かざぐるま  2013-10-23 09:17
「じゃーん!」
ノベリットが懐から取り出したモノは、『チート飴』だった。これは彼のお祖父さんが昔くれたものだ。
『いいか、ノベリット。本当にカッコつけたい時にしかこの飴を舐めてはいかんぞ。わしはな、これで嫁をゲットしたんじゃ。だが、気をつけろ。食べたあとは副作用で3日は寝込むからな』
しわしわの顔をさらにしわしわにして、お祖父さんはノベリットにその飴を渡した。

(じっちゃん! ありがとう!)心の中で感謝した。しかしもう飴はあと一つしか残っていない。

「姫よ。あなたはその性格を直せばきっと素晴らしいお姫様になりますよ。そして本当の王様は……。そこ! 逃げない!」
すべるように床を移動すると、本物の王様の襟首を捕まえる。
「これだと賞金はやれんぞ?」
王様はいやいやをするように首を振っている。
「かまわないです。この姫と一緒になって素晴らしい国を造って下さい」
ノベリットは完全に上から目線だ。

「がふん(おいおい、結局また賞金もらえないぞ)」
カイザーは前足を重ねて寝てしまった。

「わかりました。わらわは一度国に帰って花嫁修業をやり直します。そなたの言葉で目が覚めました。ところで、旅の者、ぜひわらわの国にこれから遊びにきてはくれまいか? 歓迎するぞ」

姫は輝くような笑顔でノベリットを誘った。
「ありがとう。3日はこれから寝込むから、運んどいて下さい。あの者たちもよろしいですか?」
「うむ。ぜひ一緒に」
種田さんとマナは早くも旅支度を始めていた。

姫に連れられ、三日三晩山道を歩いた。ノベリットもそろそろ目を覚ましそうだ。
そしてついに、姫の国に着いた。
何とそこは!?

匿川 名  2013-10-20 21:16
ついに、というか、まあ、お約束というか、マナの伸ばした指先には勇者ノベリットの姿があった!

「フ・・・ここまで来ては仕方がない。ついに主人公の出番という訳か」

そう呟きさらりと前髪を掻き上げるノベリット!
「初めからこうしておくべきだったのかもな。多少の豹変型でも、あのビジュアルなら我慢できる!」
開き直ったか!勇者ノベリット!
「貴方が国王陛下なのか?」
「その口の利き方は何だ」
姫に向かって、ノベリットはぴしゃりとそう言った。
種田和夫さんがひっと呻いて小さく背筋を伸ばした。
姫の表情がノベリットの言葉に凍り付く!
「お前の未来の夫に向かって、『なのか』とは何だ。それに加えて、なんださっきのくそ詰まらん暴挙は。俺がマナだとすれば、人前で夫に拳を振るう妻なぞ、絶対に許さないな」
「・・・亭主関白?!」
ノベリットの命知らずな言動に、種田さんがなぜか代わってガクガク震えている!

次の瞬間、
姫の閃光のような右フックが唸った!
しかし、

「「えええええ????!!!!」」

種田さんとマナが驚きの声をハモる!
ノベリットは首から上を微動だにさせず、左の手のひらだけでその拳を受け止めた!
「蝿が止まりそうな速さの拳だな。女しか殴れないのも道理だ」
ノベリットはそう呟いて、乱暴に姫の拳を投げ捨てるように放った!
姫はよろめいて、体勢を崩し、動揺の眼差しをノベリットに向けた!

一体ノベリットに何があった!
まさか今更超必殺技『主人公補正』が発動か?!
場の一同が驚きに見守る中、ノベリットは不敵に微笑みながら、懐に手を突っ込み、何かを取り出そうとした!
そこから、出てきたモノは?!

かざぐるま  2013-10-20 13:14
「気に行った! やはりあなたは理想の男性じゃ」
姫はマナに近づくと、その白い手を伸ばしうやうやしく跪いた。
(女性なんですが……。つーか王様なにやってんすか! こんな綺麗な姫様の話を断るなんて)
マナの心の声が聞こえて来るようだ。

「えっと、ここここの人の事を愛してます。だから今回の話は無かったということぶべっ!」
話終わらないうちに、マナは姫にフルスイングでぶん殴られた!
「うーん、やはり女性は見た目じゃないな。いきなり豹変型だね」
ノベリットは種田さんにひそひそと耳打ちしている。

殴られた拍子にアフロのかつらが吹っ飛んだ。そしてついに女性ということがバレてしまう。
「――おまえは誰じゃ?」
「えーと、ま、マナです」
「ほーう。じゃあ王様はどこじゃ?」
姫の眼に怪しい光が灯る。その身体からは物凄いオーラが発せられ、呪文でいうとメテオ的な何かが来そうなレベルだった。

「あの人じゃでござる」
すでにテンパっているのか、それでも使命を果たそうとしているのか分からないが、マナのセリフはおかしくなっている。

なんと! マナの指した方向には!?

匿川 名  2013-10-17 00:41
「えええええ?(←今度はひとり)」

ノベリットが思わず驚愕と感嘆の入り交じった情けない声を上げた!

「・・・マジですか?」

種田和夫さんはそう呟くと、それきり絶句した!

しゃらん、と響いたのは、従者が持つ杖に結わえられた銀の鈴だった!
そして、撒かれる花びらの向こうからしずしずと歩み出てきたのは、
褐色の肌で、蜂蜜のような蕩ける黄金色の髪の毛を腰までも伸ばし、大きく丸く、空よりも青く美しい瞳をした件の『姫』の姿だった!
その可憐で現実離れした美しさに、その場にいた者全てがショックを受けた!
しかし、
「あ・・・あは、あはははあははあはあは」
一番ショックを受けていたのは、アフロカツラを被せられ、しかも似合わない男装をさせられているパーティ唯一の女性メンバーであるマナ自身に違いなかった!
「ガウ(運命は残酷だな)」
溜息をつくように、同情をするようにカイザーが小さく吠えた!
「逆に悲しくなるから同情しないでよ!」
そんなカイザーにマナは小声で泣き言を言った!
姫はその透き通るような瞳を、まっすぐ玉座に座るマナへと向けた。
曇りのない目がマナを見つめる。
その視線が重くて、マナは思わず後ろに背を反らしてしまった!
すると!
「この人は渡さないわっ!!!」
ものすんごく気持ちの悪いおカマさんヴォイスで、マナの右隣からホンモノの国王が絶叫した!
そしてマナの右腕にしなだれかかるように絡みつく!
マナの全身に鳥肌が立つ!
「あたしたち愛し合っているのよ!貴方の取り入るスキなんて、どこにもないんだからっ!!!」
ホンモノの国王はキモいながらも迫真の演技だ!
するとそのとき、姫が動いた。
一歩だけスッと前に歩み出ると、まっすぐマナとリアル国王を見据えて、その小さな唇を開き、言った言葉は!

かざぐるま  2013-10-17 00:06
「セーフ!!」
ノベリットは胸を撫で下ろした。その隣で種田さんも万歳をしている。
「これは公平に決めた事だ。マナ、頼むぞ」
「……やり直さない?」
「ダメだ。さあ王の所に行って打ち合わせをするんだ」
二人はニコニコと笑いながらマナを送り出した。
「ちっ」
「あいつ、いま舌打ちしたよな」
「しましたね」
まあ、男装とかややこしい事しなければならないのは気の毒だが。

「おお、そなたが私の身代わりに? ではこの汗のしみ込んだアフロカツラを貸して進ぜよう。
王様はウキウキしながら、蒸れたカツラをマナに被せる。
「くうううううう!」
マナは涙目でこちらを見ている。

「よし、あとは服装だな。では私の着ているこれも着るがよい」
王様はパンツ一丁になると、服をマナに投げた。
しぶしぶマナはそれを着ると、何とか王様に見えるようになってきた。
「あのーぶかぶかなんですけど?」
「大丈夫だ。――慣れる」
「ちっ」
また舌打ちをしながら玉座に座った。
「今夜姫君が到着するからよろしく頼むぞ」
王様はそう言い残すと部屋を出て行った。

そして夜になり、白馬に引かれた馬車が王宮の門をくぐった。
話によると姫はキツイ性格らしいので、マナはひきつった顔をしながら身構えている。

そしてついに、王の間に姿を見せた。従者に花を床に撒かせながら近づいて来た。
そこには!

匿川 名  2013-10-16 00:14
「「「ええええええ???!!!」」」

またも思わずノベリット、マナ、種田和夫さんはきれいなハモりの大声をあげた。
王は、なんと自分の鼻に向け、人差し指をまっすぐ向けて見せたのだ!
「私が女装をすればいい。やはり、殺されるかも知れないような危険な仕事をそなた等に頼むわけにはいかん。だから、そなた等のうちの誰かが女装した私の相方を演じてくれればいい」
「ちょ、ちょっと王よ!しかし貴方の代役を立てても貴方の容貌を相手の姫はよくご存じのはずでは」
ノベリットがそう言うと、王は溜息をついた。
「知らぬのだよ。所詮は政略結婚。大切なものは相手の人となりを知ることではなく、国家を背負って立つという『王』という立場そのものなのだ。我らは一度も会わず、結婚をする事になっておる」
何となくノベリットは納得した。
「王の役・・・」
ノベリットは漠然とその事を考えた時、ふとカイザーの人間体のことを思い出した!
纏う風格や、威厳にしてもむしろこの『アフロ王』よりも遥かにそれっぽい!
だが、カイザーは後一度しか人間体になれないと言っていた!
『カイザー無双』の戦力をこんなイベントで失うのはあまりにも惜しい!
「仕方がない。いや、むしろやむを得ないと言うべきか・・・」
ノベリットはそう呟くと、右手を握りしめ、作りあげた拳の方を睨んだ!
「どうしたの?」
マナが心配そうに呟く!
ノベリットはそんなマナと、種田和夫さんに向けてにやりと微笑み、言った!
「運命に惑う者達が選択をするための方法は多くない。しかし、過去の英知から編み出された、単純かつ決定的なモノがある」
ノベリットはそう呟くと、身を翻し、マナと種田さんから素早く二歩身を引いた!
「ジャンケンだ!負けたヤツが王様の役をする!」
流れの中で、何となくマナと種田さんも納得したらしい!
マナに決まったら男装になるが、とりあえず黙っていようとノベリットは心に決めた!
そして、手を上下にゆらゆら振りながら、マジックワードを詠唱する!

「・・・じゃーん・・・けーん・・・(←マジックワード)」

マナと種田さんもゆらりと手を振り始める!

「「「ぽん!」」」

三人の声が今一度ハモる!
しかして、その結果は?!

かざぐるま  2013-10-15 08:17
「実はな、隣国の姫がこの国に嫁いでくる話があるのだ。しかし、私には好きな人がいる。そこでうまく断れる方法を考えた。誰か私の恋人役をしてくれないかと」
王は、頭をカリカリと掻きながら困った顔をしている。

「そんなの、この国の女性を誰か選べばいいじゃないですか?」
普通に考えればそうだ。
「それがな、その姫はとても感情的で攻撃的なのだ。普通の女性じゃないのだ! 場合によってはその場で恋人役は抹殺されてしまうかも……」
「そんなアブねーの断れよ!!」
全員が心の中でツッコんだ。
「その国の王はいい人なのだよ。どうだ? 恋人役をやってみないか? 男でも女でもいい。つまり女装もアリだ」
この流れはヤバい。何かいやな予感がする。
「い、犬じゃダメですよね?」
「かぷっ♪(ダメに決まってんだろ)」
「いってえええ!! 分かりました。じゃあ、マナ頼むな」
女装するなんてイヤだ。俺は勇者なんだぞ。
「お、こ、と、わ、り」
ムカつくわー、その手のリアクション。

「うーむ。じゃあ、私が決めようじゃないか」
王の手がゆっくりと持ち上がった。

その手が指した先は!?

匿川 名  2013-10-12 20:59
「ノベリット殿、よくぞいらした」
そう言って姿を現したのは

「「「ええええええ???!!!」」」

思わずノベリット、マナ、種田和夫さんはきれいにハモりの大声をあげた。

「あ、アフロ?!」
代表してノベリットが王様を指さしてそう言った!
「無礼者!」
メイド服姿の女性が鋭く叱責する!
思わず反射的にノベリットは手をさっと引き下ろした!
人間が小さいぞ!勇者ノベリット!

しかし、ノベリットたちの目の前に現れたのは、アフロヘアの、あのコロシアムにノベリットを送り込んだ正にあの男だったのだ!

「その節は大変失礼をした」
そう言って王は頭をノベリット等に下げた!
反射的にぺこぺこと頭を下げるノベリット!
偉いヒトが頭を下げたら悪い気がしてしまい、ついそう言う反射行動に出るあたり相当に器が小さいが気にしてはいけない!
「あなたが王様だったの?」
マナが不審げにそう声をかけた。
しかし、王はゆるゆると首を横に振った。
「あの男は実は私の兄で、道楽が過ぎて王家を放逐された者だ」
威厳たっぷりに王はそう言った!
「そうだったんですか」
あっさり納得する種田さん!
人が良いぞ!
「済まなかった。大層迷惑をかけたようだ・・・」
王は悲しげにそう呟いた!
「良いのです、王よ。過ぎ去ったことを私は気にしない。それより、頼みとは何なのです?」
ノベリットはどうにか勇者っぽい口調を取り戻してそう尋ねた!
「聞いてくれるっぺか?」
王が顔を上げて、ぱっと笑顔を見せてなぜか強い訛りでそう言った!

「え」
「え」
「え」

ノベリットとマナと種田さんが、思わず声を上げお互いに顔を見合った!

「それでは、話すとしよう・・・」

しかし王は何事もなかったかのように、『頼み』を語り始めた!
何だか胡散臭いが気にしたら負けな気がする!
そして語られた王の『頼み』とは!

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