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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』[小説コミュニティ]

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勇者ノベリットの冒険

かざぐるま}
かざぐるま
勇者は村を出た。装備も魔法もまだ持っていない。とりあえず北の森に向かってノベリットは歩き出した。そこに突然!!
2013-07-11 19:30:04

コメント (196)

匿川 名  2013-12-01 23:33
「呼ばれたり飛び出たりジャジャジャジャーン!的な?」
そう言って、玉座に足を組み座るのは・・・

「えええ?!」
ノベリットは驚きの声を上げてその男を指さした!
「・・・がふーん(たった今、このパートを書いてるヤツはアホだな)」
カイザーがメタ的な呟きを漏らした!
「ま、またアフロ?!」
マナが目を白黒させてそう言った!

・・・そう、またしてもアフロの男だった!
「まあ、色々あったかもしれんが闘技場でお主等が会ったのは私の弟で、結婚騒動でお世話になったのは私の兄だ」
アフロの男はそう重々しい口調で告げた!
「・・・あれ?でも確か結婚騒動の人って、『闘技場であった人の弟』だって・・・?」
マナが首を捻りながらブツブツと呟いた!
「こ、細かい事を気にしてはならんぞ、細かい事を気にすると主に胸の辺りが」
「それ以上ひと言でも言ってみろ。ぶっ殺すわよ」
男が途中まで言ったところで、マナが怖い目で睨んだので言葉が途切れた!
「・・・そう言えば、ムネデカインって本人には一度も効いていないよな?」
ひそひそ声でノベリットはカイザーの耳元に囁いたが、次の瞬間にマナが恐ろしい目で睨んだので、あわやチビってしまうところだった!

「ええと、お話を続けますよ?」
妙に卑屈に男はそう言った!
ノベリットは自分に向けられた殺気を逸らすため、激しく首を縦に振った!
「・・・伝説の剣を携えてここまできたお前には、世界を救う使命があるのだ。今こそそれをお前に告げねばなるまい。『巨悪』とは、しかしノベリット、お主は地震のその眼をもってこそ見てくるべきかと思う」
男は再び重々しい口調でそう告げた!
「しかし、見てくるって一体・・・」
「その剣がお前に幻視させるであろう。柄で、眉間を軽く叩くが良い。そしてその目でこそ、正体を見届けよ。『巨悪』と、それに侍る『狂える魔法使い』の存在を」
男の言葉に、カイザーの耳がピクリと動いた!
マナはどことなく不安げな目でノベリットを見ている!
ノベリットはまた、手にした伝説の剣を眺めた!
すると、その柄には!



『今こそ、私をお使いなさい』



なんだか、急に真面目な口調そんな事が書かれているぞ!
大丈夫か!ノベリット!

かざぐるま  2013-11-29 10:14
「あのー、荒ぶっているところ申し訳ありませんが……。ここはあなたの背ですよね。ということは、ニャース神殿もあなたの背にあるのですか?」
ノベリットは足を踏ん張りながら聞いてみた。

「ふむ。ニャース神殿に用があるのか。あそこは神聖な土地ゆえ誰の背でもない。今日わしが動き出したのは、今世界で何かが起きようとしているからなのだ。とてつもない『巨悪』がこちらに向かっている。そいつを止めるのは勇者しかいないのじゃ」
ぱらぱらと土の塊を甲羅から落としながら、ぶるんっと身震いする。その拍子に一行は振り落とされそうになるが、カイザーの咥えた木の枝を中心になんとか踏みとどまった。

「勇者ね。はっ! ひょっとして私たちがその悪者と戦うことになるってこと?」
「だから、はっじゃねーよ。勇者のパーティーは俺たちだけだ」

「ヴィットルタが動き出したってことは……もう戦いが近いってことですね」
アニエスは腰にさした修羅の剣を確かめるように叩いた。

「ってコラコラ、なんであんた店の残骸からパンツ探してるのよ」
「はあ? 探してねーし! 使える武器とか探してるだけだし!」
はっきりいってノベっちは動揺していた。

「ごほん。分かりました。じゃあヴィットルタ様、このまま俺たちをニャース神殿の近くまで運んでいただけませんか? 俺たち、戦います!」
「ムリじゃ。わし三歩歩くと疲れて座っちゃうから」
(この亀マジ使えねえ。じゃあ立ち上がるなよ)
一同は顔を見合わせた。
「とにかくヴィットルタはほっといて俺たちは北に向けて出発しよう」
「なあ。今、呼び捨てにしたろ?」
「してないっす!」
これ以上揺らされてはたまらない。疲れた亀が座ったのを確認したノベリットたちは歩き出そうとしたが、地上に出来た裂け目から何か紫色の光が空に向かって伸びている。
程なく、玉座のようなものがせりだしてきた。

なんとそこには……。


匿川 名  2013-11-24 20:30
・・・何も無かった?!

「な、何だったんだ今の地震は?」
ノベリットはそう呟いた!
「ただの地震にしては大きすぎたわね。一体何だったのかしら・・・?」
マナがそう呟いて応じた!
その時、クワーッとチビドラが吠えた!

「・・・ヴィットルタ様だ!」

道具屋の中で、店長が目を白黒させながら叫んでいる!
「信じがたいが、ヴィットルタ様が目覚められたのだ!くそ!そうならもうこの店はお仕舞いじゃないか!」
店長はそう嘆くように叫んで、店の中から金目の物をかき集め始めた!
「・・・ヴィットルタ様?」
ノベリットは独り言のように呟いた!
すると!
その時再びノベリット達の立つ地面が大きく揺れ始めた!
しかもその揺れは明らかに地震のそれと違った!
何しろ、縦揺れと横揺れが併せて起きているのだ!
「な、何なのよ、もう!」
マナが不安そうに叫ぶ。
「ヴィットルタ・・・まさか、ここは『ヴィットルタの背』なのかッ!」
アニエスがまじまじと地面を見つめながらそう叫んだ!
その時!
大地を揺さぶるようにして、その場にいる全員の体を揺するような深くて重い声が辺りに響いた!


『そのとおりだぁよぉ~~~~~~』


そして!
大地がせり上がり、道具屋の店舗はその弾みで土台から崩れ、潰れた!
店長は這々の体で間一髪そこから抜け出した!
緩やかにせり上がり続ける大地は、やがて、土を滑らせ、その真の姿を見せる!
それは、果てまで見渡す事が出来ないほどの巨大な『甲羅』だった!
「ヴィットルタって何だよ!」
ノベリットが絶叫する!
「ヴィットルタは・・・『亀』だ!世界誕生の時と共に生まれた、巨大な『亀』だ!真逆伝説だと思っていたが・・・ここは、間違いない!ヴィットルタの背に築かれた地だったのだ!」
アニエスが大地の揺れる音にかき消されないようにと、出来る限りの大声でそう叫ぶ!



マジすか!
でも、亀さんの背に乗って、どうするんだノベリット!
とりあえずここは、折角だからヴィットルタに何か聞いてみよう!
世界一の長寿なら、色々教えてくれるかも知れない!

かざぐるま  2013-11-24 14:11
「なんだよ、みんなその目は。こっちみんな」
全員がノベっちの言葉を待っている。
「ハイハイハイ! パンツなんかよーりーもー伝説の剣ですよね。分かったよ。じゃあ、この5万Gでこれ下さい」
口を尖らせながら剣をレジに差し出した。

【ノベリットは再び『伝説の剣』を手に入れた】

手元を見ると、柄には「ただいまって感じぃ」と書いてある。それを覗き込んだ一同は少しムカついたが、ノベリットが気の毒で誰も何も言わなかった。

「よし、これで俺は大丈夫だが……。この修羅の剣はどうするよ?」
「わたしが持つわ!」
アニエスは身体にぴったりあった純白の鎧をまとっている。誰が勇者か分からないほどのいでたちだ。チビドラなんてちゃっかりと彼女の肩にとまって涼しげな顔をしていた。
「お、おう。父親の剣を娘が持つとはなかなか業を感じるのう」
「あんた、動揺してるでしょ?」
マナはくすくす笑っている。
「よし! 準備は整った。(パンツは買えなかったけど)出発するぞ!」
ノベッチは意気揚々と店内で叫んだ。と、それと同時に店内が激しく揺れだした。地震にしてもこれはデカい。
一行は店外に飛び出す。

そこには!

匿川 名  2013-11-22 22:43
「あ、ああああああーーーーーーーーっっっっっっっ!!」
気付いたマナが、アニエスが手に持つ『それ』を指さし絶叫した。

しかし、

「ここはオレの趣味に基づき、もとい、アニエスに似合いそうなモノと言えば・・・これ!『痛いムチ』で決まりだな、ウヒヒ」

なぜか微妙に照れた表情でノベリットはそんな事を言っている!
マナは思わずフルパワーでノベリットの後頭部を小突いた!
「いてぇな!何するんだよ!」
「お前はバカかっ!これ見てよ、これ!」
『ん、なになに?』とノベリットはようやくマナが指し示すアニエスが手に持つブツを見た!
すると
「ああ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
今度こそ思わずノベリットも絶叫して、アニエスが手にしていた『伝説の剣』をその手に取った!
つい、クセで柄の辺りに目を回す!
すると!


『お久しぶりでございます』


そこにはこんな文字が彫られているじゃないの!

「・・・間違いない、このテキトーなノリは・・・」
「・・・そうよね・・・」
「ガフン(残念だが、間違いなさそうだな)・・・」

「流石お客様、お目が高い!これはかの有名な伝説の剣です。世界に二振りと無い伝説の名刀にございます。それがなんと!当店ならではのお勉強価格でたったの50000G!・・・あれ?奇遇でございますね。先ほど私が『王家のアフロ』を引き取った価格とおんなじでは?」

道具屋の店長はそう言って、ニヤニヤしながら揉み手をしている!
しかし、ここで伝説の剣を買うと、お金はもう全く無くなってしまうぞ!
自分でお金を持つというアニエスはともかく、パンツどころか薬草のひとつも買えやしない!
とは言え、初期設定を振り返ってみれば、そう言えばそもそも伝説の剣を手にしていないとこの旅の目的も分からないんだった!

どうしよっかなあ、ノベリット!

かざぐるま  2013-11-22 09:29
「店長さん。1Gが1000Gになるってことは、1000Gが1Gになる可能性があるって事ね。じゃあ、この金色の鎧を1Gで買うわ」
めちゃくちゃな理論だが、まあ一理ある。
「そ、そんなバカな話があるか。ダメダメ」
「あと、ノベっちのパンツなんていらないわよ。そんな粗末なモノ、木の葉で隠せばじゅうぶんだし」
「粗末って言うな!」
ノベっちは怒りつつもこの議論の行方が気になっている様子だ。

「ばふ(これを売れないかな?)」
カイザーが頭にアフロのヅラを被ったまま、マナに近づいた。
「ぶほっ! なんだこの面白い犬は。ん? おおおお!! まさか……それは『王家のアフロ』ではないか!? ちょっと裏を見せてくれ」
店長はヅラを裏返して目を近づけた。そこには、王家の紋章がくっきりと浮かび上がっている。

「買った! いや買わせて頂きます。10万ゴー、いや1万ゴールドでいかがですか?」
「やだね。最初に言いかけた値段なら売る!」
ノベっちはここぞとばかりに声を張り上げた。アニエスはマイペースで服を物色していて、こちらに全く興味がないようだ。
やがて5万ゴールドで話がつき、ノベリットたちは買い物をするには十分な資金を得た。

さて、そろそろアニエスの使える装備を決めなくてはならない。三人と一匹でそれぞれ店内から一品ずつ持って集まった。
さて、どうする?

銀のレイピア  80G←
痛いムチ   160G
呪いの笛  1500G
伝説の剣 50000G

ん?

匿川 名  2013-11-20 22:52
「・・・新しいパンツが欲しい・・・」

切実な声でノベリットは呟いた!
「な、なにを言い出すのよ!」
思わぬ要望にマナが目を白黒している!

「・・・実は、この旅に出る時に、準備は万端にしてきたつもりだった。でも、うっかり忘れ物をしていたんだ。それが、他でもないパンツだった。つまり、何を隠そう、マイ・パンツは・・・今穿いている、これ一枚きりしかないんだ」
「え、って、ちょっと待ってよ。それじゃ今までの旅の間ノベっちってパンツ・・・」
穿きっぱなし、と言う言葉を辛うじて飲み込むようにして、マナがじりじりと後ずさった!
「違う!流石に時々は洗った!その、一人きりになった時とかに、こっそりと・・・」
最後の方は消え入りそうな声でノベリットは呟き告白した!
そして、申し訳なさそうな目で道具屋の棚に並ぶ
『男性用パンツ 1枚1G』
という札を、雨に濡れた子犬のような目で見ている!
情けないぞ我らが勇者ノベリット!

だが、その時!
「・・・話は聞かせて貰った」
そう呟く者が居た!
ノベリットが振り返ると!

それは道具屋の店長だった!
店長は素早い動きで棚まで移動し、札の前にしゃがみ込み何やらコソコソと手を動かし始めた!
「な、何よ」
マナが困惑している。
店長はそんなマナに向かって首だけ振り返り、ニヤリと笑った!
そして、さっと棚の前から移動したかと思うと、そこには!

『男性用パンツ 1枚1000G』

「「な、なんですとーーーーー!!!!」」
マナとノベリットが声を合わせて叫んだ!
店長ってばこっそり金額を書き換えちゃっているじゃない!
「困っている人間からむしり取るだけむしり取る・・・これぞ商人の鉄則、お約束!・・・さあ旦那たち、どうします?」

店長卑怯だぞ!
というか、むしろそれは商売人としてはイマイチな手法なんじゃないか!?
しかし我らが勇者ノベリットは、そんな中大まじめに書き換えられた金額を唸りつつ眺めている!

その時、マナが!

かざぐるま  2013-11-20 09:35
「おまたせ。厳正な会議の結果、アニエスさんは合格しました。とりあえず装備を整えましょう。その格好では戦力になりませんから。あと、あえてずっとツッコまなかったけど、マナ、おまえそのアフロのかつら外せよ」
「はっ!」
「はじゃねーよ」
口を尖らせながら、彼女はカツラを寝ているカイザーにかぶせた。
「ありがとう。少し戻った所に道具屋があります。お金は持っているのでご心配なく」

話はまとまり、一行は小一時間ほどで道具屋に着いた。
「ぇぃっらっしゃいませぇ!」
ドアを開けると、ヒゲ面のマスターがこちらに朗らかに声を掛けてくる。チェーン店なのだろうか、『ニコニコショップ 洞窟前店』と書いたエプロンをしていた。
この店には武器や服、回復薬などがびっしりと並べられている。

ニャース神殿に行く前に、ノベリットたちも装備をもう一度見直すことにした。

まずは……。

かざぐるま  2013-11-20 09:35
「……それは…修羅の剣?」
少女は震える声で呟いた。
「こいつ、しゃべるぞ」
ノベリットたちはゆっくりと後退りした。
「わっふん、わふ(やはり、こいつは刀工ダイモンの娘か)」
「カイザー、何か知っているのか?」
カイザーはゆっくりと頷いた。
「私は刀工ダイモンの娘、アニエス。父の剣をなぜお主たちが持っている?」
彼女の眼に人間らしい光が灯り始める。
「あーこれね。種田豪一郎という人から譲り受けたんだ。俺たちがニャース神殿に向かうのに必要なんだよ」
「……種田一族か。ならば納得だ。ところで私もニャース神殿に用事があるんだ。一緒に連れてってくれないか?」
アニエスは仲間になりたそうにこちらを見ている。

「ノベっち、ちょっと」
マナが岩の影にノベリットを連れて行く。緑の光を放つ剣を鞘に納めると、洞窟はまた真っ暗になった。刀の光を吸収したのか、コケ類が光をほのかに放っているので足元は見える。
「誰がノベっちだよ。どうした?」
「あのね、何か怪しくない? タイミングといい、格好といい」
怪訝な顔をして岩陰からアニエスを覗き見ている。
「でもなあ、種田さんが抜けたいま、仲間は一人でも多い方がいい。しかも刀工の娘なら刀のメンテナンスとかできるかもよ。しかも良く見たら可愛いし、……巨乳だし」
最後の方は小さい声だった。
「はあ? 巨乳だったら仲間にすんのかよ。ばーかばーか」
聞こえていたらしい……。
「まあ、様子を見てみよう。さっきも言ったけど、仲間は多いほうがいい」
「分かったわよ。その代り何かあっても、あたしは助けないからね」

匿川 名  2013-11-18 23:37
少女はゆっくり振り向いた。
顔中が泥だらけで、手は擦り傷だらけだ。
薄く空いた口元からは、「・・・ぁー」と低い声が聞こえる!

「な、なんかやばそうな気がする」

ちょっと怪談ぽい雰囲気に、急に腰が引ける我らが勇者ノベリット!
「な、なによ。こういう時は男が優しく声をかけるモノでしょ?」
マナも何となく腰が引けている!
チビドラはマナの肩に乗り、平和に眠りこけている!
しかし、

「・・・ガフ(何と)」

一人、もとい一匹だけ、目を見開き少女を見つめる者がいた!
カイザーだ!
「がふん・・・がふがふ、わおーん(あれから二十と余年・・・在り得ぬ事だ・・・しかし、似ている・・・)」
「ええい、犬語で喋られても分からん!」
無闇に怒り出すノベリット!
「仕方ないじゃない!こんなところで人間化されても、必殺の『カイザー無双』は後一度しか使えないのよ?」
マナがノベリットを諫めようとする!
少女は死人を思わせる底抜けに真っ黒の瞳で、じっとカイザーを見つめた!
その時!ノベリットの腰で、ぼんやりとした緑の輝きが辺りに伸び始めた!
一同が見ると、それはノベリットの腰に差してある『修羅の剣』の鞘から放たれている!
ノベリットは反射的に修羅の剣を抜き放った!
すると、その時!

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