小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

(前編) 黄金山基地の未確認生物たち:あんたには俺がいるだろ

INDEX|15ページ/17ページ|

次のページ前のページ
 

7話 グッドカップル


 私は娑羅姫に、黄金山へたどり着くまでの話しは盛り過ぎときつく怒られたものだから、ちょっと心配で尋ねてみました。
「山烏ジッチャンは黄金山基地について一生懸命紹介してくれたんだ、ホントにインスパイアされたんだよな、で、……、どう?」
 されども無反応。そこで私は姫のグラスに冷水を注ぎました。
 すると彼女はそれをコクリと一口飲み、仰ったのです、「続けて」と。
 私はこれにちょっと、ホッ。
 そしてゴクリゴクリと自分のお冷やを飲み干し、黄金山物語を続けました。

 山烏ジッチャンがもう一度繰り返したんだよ、「黄金山では実に多くの、現代人にとっての未確認生物が面々と命を繋いで行ってる」と。
 もちろんKASIKO星人、HYOKORI生物、そしてロボSOUMEIたちも大興奮UNIDENTIFIED生物に間違いない。
 さあれども、黄金山で古代より命を繋いできた生き物がいるとなれば……、浩二の心臓はもうパクパクものだったろうね。そして声を震わせ、ジッチャンに再度訊いたんだよ、「どんなのがおるのですか?」と。
 するとジッチャンから「パンダネコとかツチノコとかね」と。
 これに浩二はガタッと肩を落とし、「そいつらは直樹と共に、もう確認済みです、もうちょい値打ちのあるヤツはいませんか?」と再要求。
 ジッチャンはこんな不満に気を悪くすることもなく、「オッオー、若いの結構頑張ったんだな、それじゃ、その努力に応えて、他に白銀鹿とか、七色大蜥蜴とかいるが、で、この黄金山の生物体系の頂点に位置する未確認生物を紹介しよう、いいか、耳をかっぽじってようく聞けよ、そいつは、……だ」と。
 聞き取れませんがな!
 浩二はもう必死のパッチ、もうおでこを床のカーペットに擦(こす)り付けて、「我が人生の大先輩、もうちょいっと大きな声で、……、お願いしま~す!」と叫びよったんだよね。
 するとその熱意が山烏(やまがらす)・ジッチャンに伝播したのか、ドーム型の基地をつんざくような大声で一言唸りはらったんだよ。
「黄(おう)・|金(ごん)・《まほろば》の・虎(とら)!!」と。
 その後底深い静寂が――、シーン。
 そして100秒ほどの時が流れ、浩二が絞り出すように声を発したんだよ、「黄金山の大変素晴らし場所で生きる大昔の虎でっか、最高!」と。