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キッスの「ゴッドオブサンダー」についての考察

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<歌詞>
自分の事をわかっているんだろう。それは私が必要としていることだ。
 (You\\\'ve got something about youは、今の冗談わかった?という成句:Did you get something?に基づく伏線になっていて、あとのズッコケにつながっていく)。

アフロディーテの娘たちよ、跪いて聞け。
父と子のために私はオリンパスで生まれ、デーモンに育てられた。
(父とは神のことを示し、子とはキリストを示す。キリスト教の言葉。そしてデーモンは悪魔の手下。ローマ教皇以前の世界観の中に生まれて、キリスト教をサポートするために、あえてそれ以前の「悪」に染まっているというニュアンスか?)

お前たちを支配するために鍛え上げられた。
ゴッドオブサンダー、そしてロックンロール。
呪文を唱えて、お前たちの純粋な魂を奪うのだ。

私はゴミ捨て場の神だ。
  (それまでの高飛車な歌詞にも関わらず、2番の歌詞ではいきなり自己卑下で始まる)

現代の鋼鉄の男!
  (と胸を張るが、「現代の盗みのデーモン」と聞こえる。steelとstealは同じ発音。)
後ろめたいことを集めてお前たちを喜ばせる。
  (話がせこくなる。歌詞カードではyouがmeになっていて、きわどさをぼかしている)

あなたはあなたのゴットオブサンダーの前にひざまずきなさい!
  (この聖書の決まり文句によりすべてがキリスト教のパロディであったことが明らかにされる。beforeという単語一つを加えることで印象ががらりと変わるのが面白い。kneel before your god という言葉は映画インディージョーンズでもキーワードとなっているのでアメリカ人はみんな知っている言葉なのだろう。ゴッドオブサンダーはデウスの別名でもある。散々脅かしておいて、ズッコケる。)

そしてロックンロール!呪文をかけて、お前たちの純粋な魂を奪うのだ!
(魂soulという言葉は、アーというポールの能天気な叫び声に邪魔されて、ヴァージンを奪うと聞こえる。このオチが知れ渡ってからは1番からも「アー」が入るようになった。コンサートでは爆笑する観客を見下して腕組みをして見えを切る。これはドリフターズの荒井注のジッシザッペーン!のような開き直りでありこれも爆笑を誘う。youtubeのコンサート録画では笑いのツボにはまって笑死寸前の人が大写しになることがある。アメリカの大手テレビ放送では宗教的な忌避で放映に無理があるような気がするが、計算されつくした笑いの「アート」なのである。)