小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

小田原評定

INDEX|1ページ/24ページ|

次のページ
 
 この物語はフィクションであり、登場する人物、団体、場面、設定等はすべて作者の創作であります。似たような事件や事例もあるかも知れませんが、あくまでフィクションであります。それに対して書かれた意見は作者の個人的な意見であり、一般的な意見と一致しないかも知れないことを記します。今回もかなり湾曲した発想があるかも知れませんので、よろしくです。また専門知識等はネットにて情報を検索いたしております。呼称等は、敢えて昔の呼び方にしているので、それもご了承ください。(看護婦、婦警等)当時の世相や作者の憤りをあからさまに書いていますが、共感してもらえることだと思い、敢えて書きました。ちなみに世界情勢は、令和4年3月時点のものです。今回は、若干作者の考え方の偏った部分があるかも知れないということで、テロップとしての、「あくまでも、個人の意見です」という部分がありますので、ご了承ください。

                 テレビ特番

 あれは、まだ平成になってからしばらくした頃の、西暦が、
「20世紀」
 だった頃のお話です。
 今のように、
「スマホだ。SNSだ、ユーチューブだ。配信だ」
 などというものなかった時代。
 インターネットはおろか、まだまだ会社にも、パソコンの普及していなかった時代である。携帯電話もあるにはあったが、機能としては、電話を掛けるか、メールが少しできるかという程度の時代。アンテナがついていて、折り畳み式ではなかった時代のことである。
 携帯電話の代わりに、ポケベルというものが、一世を風靡していた時代である。数字の暗号で、何を言いたいのかが分かるという、そういう仕掛けで、通信ができたという頃だった。
 電話代も携帯電話を使うと高かった。
 固定電話が、3分で10円が市内通話だった時代、携帯電話を使うと、1分で、100円近くも取られた時代だった。変に通話をしていると、あっという間に通話料だけで、月、何万円と行ってしまう。
 長距離電話を掛けるのに、公衆電話に10円玉をいっぱい両替して、遠距離恋愛の彼女のところに掛けたという人には懐かしい思い出だ。
 その頃は、テレフォンカードが一般的で、カードに描かれた写真や絵が、今ではプレミアだったりするだろう。
 30代以下の人たちは、PHSというものをご存じだろうか?
 携帯電話のようなもので、通話料金が少し安めなのだが、何しろ通話できる範囲が相当狭い。建物に入ったら、圏外になってしまったりしていた。昔の携帯電話であったら、電車に乗っていて、トンネルに入ったら、すぐに圏外になってしまったようなそんな時代のことである。
 PHSはすぐになくなったが、PHSの時代よりもさらに古い時代で、ビデオデッキがやっと一般家庭に普及してきた、昭和50年代後半くらいに、一般的なテープを、VHSと言ったが、それと同じようなテープで、ベータマックスというのがあったのを知っている人はさすがに少ないだろう。
 ベータマックスは、VHSよりも、かなりテープが小さい。それがメリットなのだが、デメリットとしては、
「倍速録画ができない」
 というものであった。
 120分テープを3倍速で録画すれば、6時間録画できるのだが、ベータではそれができない。
 つまり、ビデオにしても携帯電話にしても、出てきた時には、ライバルとなる製品が必ずあったといえるだろう。そして、それらは、それぞれに、一長一短があったのだ。
 そして、少しの間、並行して運用されるのだが、ある時期を境に、その明暗がくっきりと分かれるのだ。まったく売れなくなり、次第に製造中止となってしまって。今では、その言葉を聞いて、
「ああ、そういえばあったあった」
 という程度ならまだいいが、
「えっ? そんなものあったっけ?」
 と言われてしまうと、もう、どうしようもないということであろう。
 そんな時代の中の一つの時代としての、1990年代、世紀末ということでいろいろな事件も起こった時期だったが、もっとも、科学が進歩し、今のテクノロジー時代のさきがけとなった時代だということも間違いのない事実だった。
 なんといっても、パソコンというものの、会社への普及から、家庭への普及。そして、携帯電話での、メールの通信などが、社会生活をまったく変貌させたのだ。しかも、いい方に発展させたという、
「テクノロジー元年」
 といってもいいだろう。
 パソコンにしても、最初にビックリしたのは、マウスというものだった。
「何だい? これは?」
 と訊ねたが、実際に、そんなにサクサク最初から行くものではなかったのを覚えている。ワープロというものには、マウスはない、矢印キーで捜査するだけだった。それなのに、マウスを当ててクリックするだけで、その場所から入力ができるという画期的な発想には、参ったと感じたものだった。
 考えてみれば、数学や算数だって、
「1足す1は2」
 という数式を最初に考えた人はすごい。
 何をするにも、最初に始めた先駆者が一番であって、その後であれば、どんなに革命的なことであっても、最初に開発した人にはかなわないのではないだろうか?
 特に黎明期というのは、どんどん新しいことが発見されたり開発されていくものだ。
「最初に始めた」
 ということであれば、まさに黎明期というものに、先駆者がたくさんいるということであろう。
 開発という意味とは少し違うが、食べ物だってそうである。
 ウニやカニなどの海産物を、誰が食べれると思ったのか、動物だってそうだ。稲作よりもさらに昔から、肉を食べていたというではないか。
 もちろん、火というものが使われるようになったことで、
「焼く、焚く、煮る」
 などということができるようになったことが、文明を一気に開花させることになったのに違いない。
 ギリシャ神話においての、
「火」
 というものは、特別な意味がある。
 ゾロアスター教というペルシャで発展した宗教の神は、
「アフラ・マズダ」
 を善の神として、
「アーリマン」
 という悪の神の二元で構成されている。
 そのゾロアスター教の別名が、
「拝火教」
 とも言われているのだ。
 前述のギリシャ神話においての、火というものであるが、元々は人間界には、火というものが存在しなかったという。それは、創造神であるゼウスが、人間界にわざと火というものを与えなかったという。それを、人間を好きなプロメテウスが、
「火のないところで苦労している人間が可哀そうだ」
 ということで、神の国から人間界にもたらされた。
 ゼウスは怒り狂って、プロメテウスには罰を、そして人間界には、女を使わすことにしたというのだ。そもそも、火を人間界に与えなかったのは、
「火を使って争いが起こったりする」
 という理由からだったのだが、ゼウスは、人間界にいなかった女を創造し、
「災いの元」
 として、その女を人間界に送りだした」
 それが、いわゆる、
「パンドーラー」
 であり、
「パンドラの匣」
 という話の主人公なのだ。
 つまり、ギリシャ神話では、
「火を人間界には神はもたらすつもりはなかった」
 ということと、
「聖書や古事記の世界」
作品名:小田原評定 作家名:森本晃次