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2002年7 月、6月に続き永六輔さんの「大往生」から

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◆農水省は、スイカ、イチゴ、メロンの3種を「果実的野菜」と呼んでいます。
何だか随分と曖昧な言い方ですが、要するに旬の物を美味しく頂ければ、それに越した事はないでしょう。これは野菜、こっちは果物…なんて考えながら食べても仕方ないでしょうけど。

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◆7月19日/脳の医学・第一人者の見解・その1

「脳とこころをさぐる」…10年ほど前に68歳で亡くなった鈴木二郎という日本の脳外科手術ではピカイチの教授が、脳に関する興味深い内容を本に残しています。その道では日本の先達者と言って良いでしょう。

それによると、「人間はそれぞれ1つずつの脳を持っている。当たり前の事だが、それでは人は1つの脳の働きで一生涯生きていくのかと言うと、それは間違いだ…」と書いてあるようです。それはどう言う事でしょうか。
 
鈴木教授は、合計1万人ほどの外科的治療を施し、ほとんど毎日のように人間の脳に関わっていました。年間300人(日曜を除く毎日くらいの計算)としても30年以上もかかり、何と言う数でしょうか。
 
人間の1つの脳は確かに単体で存在します。しかし、生後2~3年のうちに外部からの色々な刺激による認識……つまり脳が接する環境が大きく脳の能力と出来具合を左右するようです。

生まれたばかりの赤ちゃんは、肉体的には全くの未熟であるのは当然ですが、脳だけはある程度完成されていると鈴木教授は言います。

どんな人種でも、どんな国籍でも、まっさらの脳は全く同じ状態である。それから始まる最初の2~3年の接点が、その人の言語や思想に大きく関わってくる。つまり、生まれた環境による違いが1つの脳を作り上げ、その基本的な部分は一生ついて回るとの事。

30年ほど前に、インドで見つかった狼に育てられた少女は、12歳で亡くなるまで、ついに2足歩行が出来ずに言葉も片言しか発していません。最初の接触が狼だった故に、狼の脳から脱却出来なかったと思われます。
 
回りの何十万・何百万と言う他の脳(他人の脳)との接触が次第々に脳を作り上げます。地球上の60億人分の脳があるのですが、そのうちいくつの脳と出会うのか…孤独でいる人より、仲間が多い人の脳が活発だと言う事でしょう。

まあ、どんな相手なのかと言うのも条件の一つではありますが、付き合う相手でその人(脳)のレベルが分かるという事です。

人の脳は、血液を大量に消費します。重さは体重の約40分の1なのに、血液の約8分の1も使っているそうです。大変な消費量。そして、150億個もあるといわれる脳神経細胞はすべて神経繊維でつながれていて、その長さは地球一周に匹敵するらしいのです。

それらを包んでまとめているのが膠(にかわ)細胞で、その数なんと2兆個。そして、10秒間以上も脳に血液が流れないとその細胞での機能に影響が出るらしいと言うから、まさに意識した管理が必要です。