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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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めでたい新年のはずだが





 元旦は例年どおり、兄の家を訪れた。
新年のあいさつを兼ねて、恒例の家庭麻雀大会に出場するためだ。

 メンツは、兄と兄の息子二人である。
最近は負けが多いが、今年は勝てそうな気がした。(寅年だからだろうか。私のひいきにしている〇〇も、昨年の惜敗を挽回してくれそうな気がする。甘いだろうか?)

いつもは強い次男は、年末から歯が痛むらしく、終始精彩がなかった。
好きなビールは飲まず、時々痛み止めを飲んでいた。

兄貴のほうは今日に備えて、密かにインターネットで練習していたらしい。気合が入っているのが、目に見えた。牌を掻き回す手つきが違っていた。(微かに指先が震えていた)

しかし、インターネット麻雀と実戦は違う。
野球だってオープン戦と公式戦は大違いだ。
ついでに言えば、ゴルフも練習場でいくら上手でも、コースに出るとからっきしダメになるものだ。

 さて、途中経過は省略して、最終的な成績を発表する。
私は珍しく好調でプラスになり、2位を確保した。
トップは兄だったが、最後のオヤで、なんとスーアンコ(四暗刻)(役満の一つ)をツモッて大逆転した。
いつもニヤニヤして体型もアンコ型の兄だが、いざとなると勝負強い。

 日本酒を少し飲み、正月料理をいただいて、夜の街に出た。