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暗くなるまで遊んでいると、霊界から死者の声が


 
『罪の声』のマンガ版はギン萬=グリ森事件のキツネ目の男〈F〉を、
 
画像罪の声マンガ版3巻キツネ目の男 アフェリエイト:罪の声3
 
こう描く。〈楽天コボ〉の試し読みではこのひとコマしか見れないが、原作小説や映画と同じく、
【在日朝鮮人らしいが定かではない】
としてるのだろう。一味の中になんでいるのか、どんな存在だったのかわからない。京都駅でも大津サービスエリアでも何をしてたか仲間も知らない、ということにおそらくしている。
 
 
   いいかげんだ。
 
 
と思う人いないのか。おれは思うがどうなのか、という話をここに再三書いてきた。株価操作説と〈F〉とはまったく合わない。エンデンブシと講談社と、マンガや映画にしてきた者らに都合の悪い存在だから、こいつはただのキモ男で在日朝鮮人なんだということにしてしまえ。在日朝鮮人だからわけのわからんやつなのだ、ということにしてしまえ。それでみんな納得するだろ、という考えで事が運ばれてるとしか思えん。
 
そしてこのマンガときたら、顔を宮崎勤みたいに微妙に変えている。〈キツネ目の男〉はあれと同じなんだ、変態なんだ、それでいいでしょという風に話を持っていこうとしている。
 
としかおれには思えない。実際の目撃談の〈F〉は【精悍な印象】とされ、当時に高校生だったおれの世代にはカッコいいイメージさえ持たれているのに。
 
それが都合悪いために、事実をネジ曲げ、
【当時の人間は間違った考えを持っていた】
というふうに話を作り変えようとしている。そうとしか思えない。
 
という話を再三書いてきた。エンデンブシは事件当時に幼稚園くらいだったらしい。だからまあ、母親から、
 
 
   「暗くなっても外で遊んでると、
   キツネ目の男に食べられちゃうわよ」
 
 
だとか言われて怖い思いをしたのかもしれないけれど、お前の年代だけだろ。他に押し付けんなよ。大人になってまで、まったく……という。何度も言うようにおれは当時に高校生だから、グリ森事件は、
【何がなんだかサッパリわからないけれどもおもしろい事件】
だったのであり、〈F〉は『ターミネーター』のアーノルド・シュワッチェネルガー(前にも書いたがそう読み違えて呼んでいた)や、『ブレードランナー』や『ヒッチャー』のルトガー・ハウアーと同じく、
【不気味だがそこがカッコいい男】
だった。それをよくも、今の人間が知らんのをいいことに、宮崎勤や金正日みたいに見せようとしやがって、許せん。お前ら、そんなことしてるとな、地獄の鬼に食べられてしまうぞ、と言いたい。
 
それに何より、根拠もなしに人を【日本人でないもの】にして、
「たぶんあいつは在日朝鮮人なんでしょう。劣っているから何を考えてるかわからんし、仲間に入れても勝手にわけのわからないことをするんだ」
と言って、それで説明がつくことにする。そんな意識がハッキリ感じられることで、それはミャンマーや世界各地で虐殺をやる人間の思考と同じだ。大正の震災の後で在日朝鮮人を虐殺した者達と同じだ。
 
と言いたいがそれはまあさて置くとして、エンデンブシが事件当時に幼稚園か小一くらいだったのは、『罪の声』の著者略歴に生まれが1979年とあるのでわかる。また、〈楽天コボ〉を見ると、
 
画像:罪の声試し読み小冊子表紙
https://books.rakuten.co.jp/rk/d92550f69eaa3f7ebac188b83495e3f2/?l-id=search-c-item-img-09
 
このようなものが無料で出ていて、エンデンブシが本が当たった頃に語った話が載っているのが読める。無料だから読んでほしいが、それには、
 
   *
 
 僕は大学に入学した頃から作家になりたいと思っていたんですが、たまたま手にとった「グリ森」関連の本を読んでいたところ、犯行に子どもの声が使われていたと知って衝撃を受けたんです(注:グリ森事件の犯行グループは、捜査陣をかく乱させるために、子どもに「犯行声明文」を読み上げさせ、それをテープに録音していた)。
 
 使われた子どもは3人いて、そのうち一番下は僕とほぼ同い年だった。じゃあ、その子は今、どんな人生を送っているんだろうと考えるうち、「関西に住んでいるのなら、もしかすると自分とすれ違ったことがあるかもしれない」と思い至りました。その瞬間、これは小説のネタに使える」と気づいて鳥肌が立ったのです。
 
画像:罪の声試し読み小冊子表紙
 
とある。別にカメラで撮って見せたりしなくてよかろう。タダなんだからリンクを押して読んでみたまえ。しかし、注を入れているのはたぶん編集者だろうが、
《グリ森事件の犯行グループは、捜査陣をかく乱させるために、子どもに「犯行声明文」を読み上げさせ、それをテープに録音していた》
というのは正しくない。子供の声はすべてが現金の運び方を指示したのを読ませただけだ。別に子供に、
 
 
   「我らは〈死ね死ね団〉だ。
   日本人を皆殺しにすると知れ」
 
 
というような〈声明〉をさせたわけではない。事件はテロで、日本を恐怖のズンドコに突き落とそうと企んだ何者かの陰謀なのだということにやはりしようとしてるとしか思えん。それが講談社の陰謀ということであろうか。
 
《使われた子どもは3人いて》
というのも妙だ。それは2011年にNHKが番組のためにやった新たな分析で初めてそうなったことで、それ以前に【子供は3人】なんて話はどこにもあったわけがない。エンデンブシが大学の頃にはない話のはずなのである。
 
たとえば、1996年に出た『闇に消えた怪人』なんて本にもそんなことどこにも書いてないのだけど、しかしその一方で、前に見せたように〈彼ら〉が手紙に、
 
画像:一橋文哉闇に消えた怪人147ページ声は男の子と女の子 闇に消えた怪人表紙
 
こう書いたのが載ってたりする。小学2年の男の子と女の子。それに1年の男の子。
 
計3人だ。《そのうち一番下は僕とほぼ同い年だった。》という話とも合う。エンデンブシが「子どもは3人」と言うのはひょっとしてこれを読んでのことじゃないか?
 
そう思ったが、けれども前に見せたように、事件当時にこれは警察とマスコミに嘘と決めつけられていた。この、
 
画像:捜査員300人の証言310-311ページ音響分析の鈴木 アフェリエイト:捜査員300人の証言
 
鈴木という学者が【声は同じ子供の声】という分析をし、「専門家の分析に間違いあるわけない」ということになっていたからだ。だからやつらは捜査を攪乱するために嘘をついてるに違いない――。
 
ということになってたのだが、しかしおれが普通に聴いてもまるきり別の子供の声に聞こえるし、新たな分析で【中学くらいの女子】ということになった最初の声も聴いて相当に若く聞こえる。おれの耳には、
 
「中学どころか、小学生の声なんじゃないのか?」
 
というくらいに若く聞こえる。昔にこれを【30代から40代】と分析してたというのが信じられないくらいだ。あなたも公開されてる3つを、どうにかして自分の耳で聴いてみなさい。鈴木という学者に対して、
 
作品名:端数報告5 作家名:島田信之