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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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sakura

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新年を迎えて



 元旦に明にさくらから新年のメールが届いた。さくらと別れて以来のメールであった。その時は、長男と長女2人の子供たちが、新年の挨拶に家族と来ていた。そんなこともあり、明はさくらに返信できなかった。返信したのは2日になってからであった。
 正月は新年の挨拶周りもあり、コロナで控えてはいるが、大事な客や、取引先には挨拶だけはしておきたかったのだ。
 栃木県もコロナの感染者が増加していた。1月14日には非常事態宣言に入った。そうなると、自動車販売とはいえ、客足は少なくなった。
 今では修理工4人、販売員2人、事務員1人を雇い、長男も販売をしながら、会社の経営をほとんどこなしている。明は主に、絵画販売に集中していた。
 商売が暇になると、明はさくらを思い出した。会いたいと思った。そして、さくらに近いうちに会いたいとメールをした。
 さくらからその日には返信が届かなかった。翌日になっても、メールはさくらからは届かない。メールの着信があるたびに、さくらから・・と思いながら開くが、さくらからではない。
 体だけの関係で済ますはずであったが、好きとかの感情ではないのだが、明は子供の時に見た、ジュゴンが、あの愛らしさが、忘れられないように、さくらが『優しさを演じたあげる』と言って、手を繋いだ時のさくらの感触が、なぜか、身体に残ってしまったのだ。
 さくらの連絡が入らないことで、明はさくらを探そうかと思い始めた。
 宇都宮市にはリラクゼーションの店が70店ほどあることが、ネットの検索で分かった。そこから、ビルの中の店が見つかれば、さくらの手掛かりは掴めそうに思えた。
作品名:sakura 作家名:吉葉ひろし