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相手の気持ちがわかるとき

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その二


先日娘からの写メールで隣接する側のスペースが草ぼうぼうになっていると知った。
以前から親の顔を見かけないし草が生えたままになっているとも聞いていた。
私が娘宅に行き来していた時は奧さんとも顔を合わせ、隣接のスペースも草一つ生えていなかったし整頓されていた。

最初はどうされたのかなと話していたのだが、最近は草が伸びてフェンスを越えて娘宅の車置き場の方へ越して来たようだ。
娘が10年前に建てた家は都会の住宅街の中にあり、路を挟んで真っ白な壁の二階建てが数個並んでいる。

子供が小さかったころは隣の家で近所の友達も一緒に草引きをしていたらしい。そのスペースは一二時間ほど作業すればきれいになるほど狭い。

最近の荒れ様を見て不審に思うのも当たり前である。

どの家も同年代と思えるが、娘が新築して入居した最初から向こう一軒両隣が仲良くしていて嫌な環境だと言っていたが、私が滞在中もドアを開けて家の外に出たとき主婦連が塊っていると嫌な気分になっていた。
そういう場面はテレビのサスペンスでよく見る光景だ。

都会の隣が密接した環境では只でさえ息苦しいのに、隣人の目が冷たいとたまらないだろうと私も常々心を傷めていた。孫が小1の時からだから高1まで10年間よく我慢してきたと思う。

草ぼうぼうになっている右隣の家とは低いフェンスで仕切られているだけだから双方が丸見えだ。もう二年ほど放置されているのだから、もしかして家庭崩壊?と不審に思われても仕方がない。




一方、(その一に書いた)現在私の住んでいる東側の裏の畑は高いブロック塀で仕切られているが、それでさえ最近引っ越ししてきた隣人が文句を言いに来るぐらいだから、敷地内に草を生やしたままの状態はそれほど他人にとっては不快なものであり嫌がられたりすることなのか。

うちの場合は娘の敷地の10倍ぐらいなので、裏の畑はほんの一部。シルバーセンターから来て年に二回草を引いたとしてもすぐに生えておまけに剪定した木切れの上に被さっていた。



産まれて三十年前まで住んでいた生家は家の裏から山頂まで続く果樹畑や竹藪もあり、敷地内の数個の建物の周りは畑であった。草を生やし放題でも誰にも文句を言われない環境だった。


現在の住居は老女一人で管理するのは難しいが、雑草の生える場所には(ハーブや酢を原料とした)除草剤を撒いたり、表の広いスペースは六年前にシートを張った。この二年間シルバーさんに依頼せず整然とはいかないまでもまあまあこぎれいになっている。


近所の人らは私の健康状態を知っているので無理はしないようにと言ってくれる。
敷地は高いブロック塀で囲まれているので草が生えていても道からは見えないようになっているが、畑だけは自分が世話をしているので怪しい住人とは思われないだろう。

来月は菜園の藤袴が咲き念願のアサギマダラが飛来するのを愉しみにしている。

  完