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3. オチ



「ハイ~! リツミンで~す」
「ハイ~! ジミンで~す」
「二人併せてリツミンで~す、ヨロシクお願いしま~す!」
「オイオイ、ちょっと待ちぃや」
「なんや?」
「コンビ名がそっちのままやないか」
「そんなことないで、リツミンのリツとジミンのミンをくっつけたんや」
「そもそも勝手に合体させんといてくれるか?」
「なんでやねん」
「お前、ワイの批判ばっかりしとるやないか」
「そら、ツッコミやから仕方ないやん」
「ってことはワイがボケかい」
「そらそうや、ワイはツッコミしかようせんからに」
「なんや、この間『提案型』を目指すとかなんとか言うてなかったか?」
「そうでしたっけ? ふふふふふ……それはそうと、お前、あの国にえらい冷たいやんけ」
「そら、あれだけいろいろあったら愛想も尽きるわ」
「重要な隣人だったんと違うのかい」
「確かに儀礼上そう言っておったけどな、付き合っておっても百害あって一利なしや、甘やかしすぎたと思うとるで」
「そやかて、このままじゃ息の根止めてしまうがな、間接的にでも同盟国やないか」
「もう知らん、勝手にレッドチームにでも何でも入ればええやんか」
「そっちでも受け入れて貰えそうにないんや」
「そりゃ自業自得ってやつや」
「日本だけが良けりゃそれでええんか?」
「そりゃ国益が一番大事やろ?」
「隣国への愛はないんか? いっぺんきちんと説明せいや、説明責任あるで」
「何言うてんのや、そないなこと言うたらお前んとこの国籍問題はどないなるんや? 説明責任もなにも、頬っかむりしたままやないか」
「それはそれ、これはこれや」
「なんや、そら?」
「まともに説明したら叩かれるやんか」
「呆れたもんやな、それでよう説明責任とか言いよるな」
「そこは役割分担ってもんや」
「はあ?」
「お前がネタ振って、ワイが突っ込む、それで漫才が成り立つんやないか、持ちつ持たれつってやっちゃ」
「何や、ワイが一方的に損しとるみたいやけどな」
「まあ、そう言わんといてや、ホンマもんのボケがボケやってどないするん? おもろないで」
「まぁ、確かに痛々しいだけか知れんな」
「せやろ? ブーメランってホンマは痛いんやで、痛い思いして笑いを取ろうって、この犠牲的精神がわからんか?」
「ホンマかいな……ところでな」
「何や?」
「この漫才、どうやって落とすか考えてなかったわ、どないしよ?」
「あ~、そないなことなら心配いらへん」
「どうするねん?」
「抛っといても選挙になれば自然とオチるわ」

作品名:左端から見れば全部右寄り 作家名:ST