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勇者ポイポイの冒険

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はじめに。
このような作品に興味を持って頂きありがとうございます。
この作品は6年ほど前に書いていた作品なので、登場する物等に多少の時代を感じる事があるかと思いますが、その点はこんな時代もあったなぁとまぶたの裏に過ぎ去りし懐かしき日々を思い浮かべながら片手にお菓子でも手にして流し目で読んで頂けると幸いです。
前置きが長くなりましたが、作品の方をお楽しみ下さいなんておこがましい。



勇者ポイポイの冒険 プロローグ

ここは平和な平和なとある城下町タルト。俺の名はポイポイ。この町に暮らすごく普通の男だ。
今日はなんだかとても天気が良い、というわけで散歩がてら買い物に行く事にした。
「やあポイポイ、三年ぶりの外の空気はどうだい?」
最近ネトゲに没頭していたのが町中の人達にすっかり知られていたらしい。
「すいません、画面としか話したことないので、俺、人見知り半端ないんで」
そう言って俺はその場から去った。
城がなにやら騒がしいな、一体何があったんだ?
城の様子を見に行くと、ボロボロのイケてない感じの服を着た兵士が城から出てきた。
「姫がっ姫が大変なんだ!お前何か強そうだな!」
この人は人に頼む時の礼儀を知らないのだろうか、まるでさっちー156☆(ネトゲの友人)みたいだ。
しかしここで断ってしまうのも後味が悪い。ということで散歩がてら姫を助けに行く事にした。
城に入ると、姫がさらわれる良い感じのタイミングに出くわした。
「ぐははは!姫を助けたくば我の城まで来い!」
やれやれ、この手のボスはセリフがワンパターン過ぎてあくびがでる、いやむしろあくびは出ない。
すると魔王らしき男は天窓をハイテンションにブチ割り、姫を連れて消えてしまった。
ちなみに余談だがこういうシチュエーションのネトゲを最近始めた。



勇者ポイポイの冒険第一章

何だかんだで散歩がてら姫を助ける羽目になった俺だが、助けに行く前に色々準備をしなくてはと、
俺はデパ地下に向かった。
デパ地下は良いね。
惣菜を買って、魔王を倒した帰りに食べるナポリタンをバッグにしまった。
三年ぶりに外に出た俺は、同級生が去年結婚したことを聞き少し鬱っぽくなった。
それから俺はカフェでスイートマンハッタンデニッシュを食べてから町を出た。

町を出てふと思い立った。
きびだんご持ってない。

ネトゲみたいに町の外に出てもプレイヤーがいるわけでもないし、
とぼとぼと、草原をPSPのデータを整理しながら歩いていると、目の前にモンスターが現れた。
「ガオー!」
すまない、今俺には惣菜とナポリタンしかないんだ。
あっ因みにナポリタンは帰りに食べるやつ。
モンスターはいきなり俺に攻撃をしかけてきた。
バリッ!
PSPは戦闘不能になった。

モンスターを上手くまいた俺だったが、逃げた先には悲鳴を上げる女性の姿があった。
「あっあなた丁度良いところに!助けてー」
パッと見自分でも解決出来そうな内容だったので、彼女は放置して先に進んだ。



勇者ポイポイの冒険 第二章

地元の町を出て二十分ちょいのところで次の町が見えた。
見た感じまぁまぁ大きい町のようだ。まぁこの際大きさなんてどおでもいい、Wi-Fi環境がそこにあれば何だって良い。
武器屋によりながらPSVITAでオンラインにつなぎ、防具屋で鎧を買いながらSkypeで地元の(顔は知らない)友人と会話をした。
昼飯はマックで済ませ、予約してあったプリンスホテルに10000ゴールドで泊まった。

次の日、いざ町を出ると金が無いことに気がついた。全く、知らない町は危険がいっぱいだ。いつ金を盗まれたのか、昨晩酒に溺れてからの記憶が無いせいで思い出せなかった。

少し歩くと、洞窟が見えてきた。ダンジョンが俺を呼んでいる。
この前ネトゲでクリアしたダンジョンもこんな感じだった。だからきっとすぐ攻略出来るさ。

ダンジョンに入るとモンスターが襲いかかってきた。
それが思ってた以上に強かった。

パーティーは全滅しました。

俺はその後教会で目を覚ました。
パーティー、そうかパーティーだ。仲間がいればあんなチンさむロード誰だってノーダメージクリア出来るはずだ。
そんなこんなで、まずは手頃な人から声をかけることにした。
とりあえず教会のおじさんを誘ってみる。
「神に誓って仲間になりません」
確かドラクエの神父も絶対に動かない奴いたな。あ、そういやドラクエ4返してもらわないと。
俺のドラクエ4が結婚した同級生に貸したままなのに気が付いたが、夫婦円満な暮しの中に土足で入り込む程、俺はダイハードではない。だったらむしろ借りパクされたままでいい。



勇者ポイポイの冒険 第三章

ついに仲間は出来なかった。
ネトゲで106人フレンドがいる俺が完敗だった。因みにその内30人はSkypeのアドレス知ってる。
町から出るには少し勇気がいる。
外は強敵だらけ、ぶっちゃけ姫とかもうどうでもいい。実際魔王は何で姫をかっさらったのだろうか。そこんとこがはっきりしないのに勝手に魔王を倒せなんて理不尽にも程がある。
なんて愚痴を垂れ流していると、
1人の男が俺に話かけてきた。
「やあ、君かい?姫を助ける為に仲間を探しているって人は」
その姫を助ける気が無くなったので、気持ちだけ受け取って俺は地元の町へ帰った。

家に帰ると早速パソをつけ、ネトゲにログインする。

「ギルドからのお知らせ」

ゲーム画面に不吉なメールマークが映った。開いてみると、内容は俺のログイン率が低下した為ギルドから脱退させられたということ
だった。
これもきっと姫のせいだ。
魔王なんかにさらわれるから俺がこんな目に。

涙目になりながら俺は冒険を再開した。
途中三年前よく行ってたコンビニに寄って、レジ奥でオバサンの棘のある会話を耳にした。何かもうオバサンが棘だった。
メロンパン片手に草原を歩く。
草原なう。
Twitterで呟いていると、またもやモンスターが現れた。
こいつ等は暇なのだろうか。
モンスターは俺に攻撃をしかけた、ミゾに入った。
すると攻撃を受けた衝撃でバッグからナポリタンがこぼれ落ちた。
正直こういう物理的な攻撃よりさっきのオバサンの棘のある言葉のほうがよっぽど辛い。
むしろモンスターなんて屁だ。
俺はなんとかモンスターを倒した。するとファンファーレが鳴り響いた。
レベルがあがったらしい。
序盤でこれだけ経験値が手に入るなら、オバサンを倒せば相当レベル上がるぞこれ。無理だろうな、オバサン、棘あるからな。



勇者ポイポイの冒険 第四章

散歩がてら姫を助ける羽目になった俺は、なんだかんだで冒険を楽しんでいた。
森を越え、砂漠を越え、山を越え、海を越え。海は行ってない。
荒れ果てた大地にやって来た。
やっぱり砂漠は行ってない。
おどろおどろしい大地を歩いていると、地下深くまで掘られた地下通路があった。
俺は動物の森をやった後心を決めて奥へと入った。因みに俺は冬派だ。
洞窟の中は思ってた以上に明るく、所々にロウソクが灯されているというなんとも凝った演出に、
俺は目もくれず先を急いだ。
ダンジョンを乗り越えやっと洞窟の奥までやってきた。
作品名:勇者ポイポイの冒険 作家名:みらい.N