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バー・セロニアスへようこそ 後編

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午後9時00分


さて、自己中極まりない白銀聖闘士が極上のイタリアンに舌鼓を打っている頃、ファラオはようやく精神の落ち着きを取り戻し、仕事に専念することができた。
先程の黄金聖闘士二名が去った後、再び聖闘士連中が顔を出すこともなく、店内は元のゆったりとした雰囲気に包まれる。
一般客がリラックスした様子で、本日のギタリストにリクエストを送る。
「あんちゃん、フラメンコっぽいの弾けるかい?」
「ああ、はい」
ジャズ好きのオルフェが家で散々マイルス・デイヴィスの『スケッチ・オブ・スペイン』を流すものだから、ファラオも知らぬ間に洗脳されていた。
いつの間にやらマイルスのパートを魔琴で完全コピー出来るようになっていたので、自分自身に苦笑したいような気分だった。
「すみません、クラプトンの『ワンダフル・トゥナイト』をお願いします」
という客もいた。
この曲はオルフェの十八番だが、そのお客が帰った後店長が教えてくれた事によると、この客はどういうわけかオルフェがギターを弾いていると、『ワンダフル・トゥナイト』をリクエストするらしい。
「あいつ、『ワンダフル・トゥナイト』を十八番にしてますよ。仲間内の宴会でも弾いてますし」
「それだから、なのかな」
ライラの弾くクラプトンは絶品なんだよねーと、マスターは言う。
こうして普通のギタリストの仕事を一時間半ほどこなしたところであろうか。
入り口のドアが開き、付けられたベルが華やかな音を立てる。
そろそろ9時なので、酒目的のお客がやってきたのだろう。
次は何を弾こうかなとファラオが考えていると、リクエストの申し出があった。
「ちょっとリクエストしていいか?スティングを適当に」
「承りました……げ」
最後の一言を、ファラオは辛うじて飲み込む。
今ファラオに声をかけたのは、聖域の黄金聖闘士、山羊座のシュラだった。