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On s'en va ~さぁ、行こう!~ 前編

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2.『Nous allons partir dans un instant』(私達はもうすぐ出発します)


週明け。シュラとカミュの代わりに、ミロとアイオリアが聖域駐留の任務につく事となった。
教皇の間に向かう途中、ミロは通過した磨羯宮と宝瓶宮が無人であるを不審に感じた。
「あれ?カミュもシュラもいないのか?」
「二人の出向期間は先週いっぱいだからだろう?」
「でも二人とも大体期間過ぎても聖域に残ってるじゃないか」
「用がない時は長居する時もあるだろうが……」
アイオリアは渋面を浮かべている。他人のプライベートにまで踏み込むのは『男らしくない』と思っているからだ。
「カミュもシュラもそれぞれ用事があるのだろう?あまりしつこく詮索するのはみっともないぞ」
「でも気になるじゃないか」
「俺は気にならんな」
ミロの言葉をビシッと遮るアイオリア。ぐだぐだ話しているうちに教皇の間に到着した。
謁見の間にて教皇シオンに頭を垂れる。
「黄金聖闘士・獅子座のアイオリア、獅子宮の守護に着任いたします」
「同じく黄金聖闘士・蠍座のミロ、天蠍宮の守護に着任いたします」
「ふむ、大儀である。下がってよいぞ」
18歳の外見を持つシオンは、銀の髪を緩やかに揺らし椅子から立ち上がった。
着任の挨拶が済んだので、聖域に常駐しているアイオロスに教皇の仕事を押し付け、自分は趣味の陶芸に勤しむつもりだったのだ。
アイオリアは恭しく跪きシオンの退出を待っていたが、それができないのがミロのミロたる所以である。
「シオン教皇!」
シオンが緞帳に隠された私室への入り口をくぐろうとしたその時、思い余った様子でミロがシオンを呼び止めた。
シオンは肩ごしに振り向き、丸い眉を顰めると、
「何用だ。小遣いならやらぬぞ」
「オレを子供扱いしないで下さい!伺いたい事がございます」
その台詞に対してアイオリアは死ぬ程突っ込みたかったが、シオンの機嫌を損ねるとまずいのでそのままの姿勢を守った。
「教皇、カミュが聖域にいないようですが…どこに行ったか知ってますか?」
「『知ってますか?』」
シオンの丸い眉がぴくりと動く。やや気分を害した時のリアクションだ。
「上司に物を尋ねるのに『知っていますか?』と聞く阿呆がどこにおる!?」
『ここにいるじゃないですか、シオン教皇……』
アイオリア、心の突っ込み。
「じゃぁ、なんて聞けばいいんですか!?」
……私はいつから子供の教育係になったのだ?
私はムウしか育てた記憶はあらぬし、それ以外の子供に教育を施す気持ちなぞあらぬ……。
様々な思いが、シオンの頭の中を去就する。
顔を引きつらせたシオンは、怒りを極力押しとどめた声で、
「斯様な場合は『ご存知ですか?』だ!!いい加減に覚えぬか」
「ではシオン教皇、カミュがどこに行ったかご存知ですか?」
縋るようなミロの目。しかしシオンはたった一言で斬って捨てた。
「知らぬ」