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のしろ雅子
のしろ雅子
novelistID. 65457
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38話 あとは野となれ山となれ -マリリン モンローー

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38話 マリリン モンロー 

 掃除をしていて机の上に特別な思いれがある訳じゃないのに貼ってあるマリリンモンローの古びた悪戯書きを捨てようと思って手に取って見た
 何だっけこれ…あゝそうだ…
 夫の友人のイラストレーター氏が夫と話をしながら近くにあった紙っペラにモンローの悪戯書きをしながら話していた事を思い出した
「男がこいつと一緒になろうと決める瞬間て意外と相手の無防備な弱い部分に接した時らしい」と言う話で
 フランクシナトラがモンローと付き合っていた時、夜中横にいるはずのモンローがいないのでベットから起き上がってキッチンに行くと、
 シナトラに気付かないモンローが冷蔵庫からミネラルを出して飲んでいた…
 その後ろ姿が見た事の無い疲れた年とった女に見えた…
 その時、こいつと一緒になろうかなと一瞬思ったらしい…
 一緒に聞いてた私はその話が印象的で何か…ちょっとショックだった
 モンローの格言集にこんな言葉が載っていた

 私はこれまでの人生でずっと
「私は愛されない人間なんだ」
 と思ってきたの。
 でも私の人生には
 それよりもっと悪いことがあったと、
 はじめて気がついたの。
 私自身、
 心から人を愛そうとしなかったのよ

 あんなに世の男性の心を独り占めにしてきたと誰もが思っていたけれど、人の心の中って本当にわからないもんだね
 シナトラの見たモンローの姿ってそんなモンローの陰の部分だったのかな
 捨てようかと思ったモンローの悪戯書きは綺麗に伸ばして額縁に入れ机の上に飾った
 あどけなく笑ってる