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逆行物語 第五部~交差~

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フィリーネ視点~青色巫女~



 私が8代目アウブ・エーレンフェストの側近になったのは、弟のお陰です。弟の存在があっての事でございました。
 弟は後継ぎの筈でしたが、母が高みに昇った後、父の妻となったヨナサーラ様が家を乗っ取ったのです。自分の子を後継ぎにすると私の弟から魔術具を奪ってしまいました。
 更に酷い折檻を受け、私は弟を守れない事が悔しくて堪りませんでした。
 弟を守る為にはどうすれば良いのか…、何れ溢れ出す魔力が恐ろしくて堪りませんでした。せめて青色神官になれれば…、でも、我が家には十分なお金がありません。
 普通ならきっと諦めてしまっていたでしょう。しかしその時期、貴族院に通う神殿長の姿がありました。そう、ヴィルフリート様です。フェルディナンド様が後見となり、根回しをされたそうです。
 神殿長と周知し、領主候補生としては扱わない。その条件でヴィルフリート様は入学されました。そして驚かされました。
 ヴィルフリート様は実技含む、全講義に一発合格され、その実力は疑うべくはありませんでした。
 フェルディナンド様の教育力は勿論ですが、ヴィルフリート様が教育放棄されたが故、神殿に追いやられた事実に同情の声が上がりました。
 また他領の厳しい目も予測される為、領主候補生コースは受講させる事が決まりました(当時、詳細は分かりませんでしたが)。
 この他領の目には王族やクラッセンブルクが入っていました。何故かエグランティーヌ様がヴィルフリート様に興味を持たれ、アナスタージウス王子に警戒されてしまいましたから…。
 とにかくヴィルフリート様と言う、領主候補生であって、領主候補ではない存在が神殿長であると言う事実に私は縋ったのです。
 結果、弟は生き延びる処か、アウブの後見で洗礼式を受け、貴族となる事が出来ました。フェルディナンド様のご指導のお陰で、魔力量も多く、また奇跡の様に、属性も4つございました(先の話ですが)。
 そして私は青色巫女として、ヴィルフリート様の実質の側近となりました。主な仕事は、とある身食いの平民に貴族の作法を教える事でした。その子は弟と同じ様にアウブの後見を得る事になります(先の話ですが)。
 私がヴィルフリート様のお付きになった頃、エグランティーヌ様が神殿に入りたいと言い出され、騒ぎになりました。
 最終的に、アナスタージウス王子がツェントにならなくても良い、其方がいれば、それだけで良いと口説かれ、お2人は結ばれたそうです。
 その翌年にはグレーティアが青色巫女になりました。