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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「熟女アンドロイドの恋」 第一話

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「ここは俺たちしか居ないから安心して話が出来る。お腹が空いているのなら寿司でも取ろうか?」

「いえ、結構です。夜は食べませんので」

「そうか、気を使っているんだな。さっそくだけど、エイブラハムさんが聞きたいことがあるそうだ」

ちょっとニヤッとして梓の正面に座った。

「エイブラハムです。今日は無理を言いました。日本語がわかりにくければ聞き直してください」

「わかりました。どのようなお話なのでしょう?」

「梓さんは85年の事故でご両親と弟さんを亡くされたのですね?」

「はい、その通りです」

「自分が助かったことを報道されなかったのは何故だと思っていますか?」

「小さかったのでそれほど疑問には感じてなかったというのが本心です。頼った叔母夫婦からも一切話をされることが無かったので、辛いことは忘れろということだったのだと思ってきましたが、内藤さんのお話で少し疑問には感じています」

「そうでしたか。あの事故の原因は飛行機メーカーの整備不良という形で終息しました。真実は日米で演習を行っていた時に誤射した演習用ロケット弾で尾翼をもぎ取られて、そのために圧力隔壁が剥がれ機体のコントロールを失って墜落しました。
そのことを報道した記者は行方不明となり記事はとんでもない戯言であると片付けられました」

「エイブラハムさま、それはどこからの情報なのでしょうか?まさかその記者が書いたことを信じていらっしゃると言うのでしょうか?」

「梓さん、記者はどこから得た情報だったと思われますか?」

「ええ?まさか・・・自衛隊?」

「これほどの大事に至るとは思わなかったのでしょう。しかし、共同訓練をしていたアメリカ軍の対応に危機感を感じた人間が居て、身内のミスを隠ぺいせずにある人物へ流しました。それが行方不明になった記者だったのです」

「これほどの大事になるとは思えなかったというのは意味が解りませんが?」

この後にエイブラハムが答えたことは、記者が拉致されたであろうことを裏付けるほど極秘の内容だと梓は身震いした。