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こーぎープリッド
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novelistID. 49902
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これから何か楽しいことが起きそう!

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楽しい洗脳、マインドコントロール



 日本最大のテロ組織と認定されている某教員組合「NKS」のライブに参加しなければならない。私も教師だから組合の行事に参加するのが義務だから。
「ライブ会場は盛り上がったし」
 私立、関東女学院は改名するべきではないかというのが、アイドル育成学園で教師をしている南ひろみ先生の意見だった。カタカナの名前、マインド・ハーモニー・アカデミーという学校名が良いのではないか。そう考える。
「すごい熱狂的なライブ」
「私、東カムチャッカ共和国が日本に合併されるならアウシュ○ッツ強制収容所みたいな過酷な場所に入れられても悔いはないわ」
 南先生は不思議な顔をした。強制収容所に行くなんて。
「?」
「だって日本列島を潰して外国に合併させるには教育から始めないと」
 南先生は社会主義国になった日本では、市場の競争原理を取り入れるべきだという考えだった。厳密にいえば政府に対して批判的な立場だった。公立学校ではテロ組織とか、超監視社会なのに「いじめ急増。非行激増」を訴える反日団体、日本最大のテロ組織である「NKS」に入会しなければならない。ただし教員のための労働組合で政治活動の自由があるので政府も黙認している。


「あー耳がおかしい」
 大音響による激しいリズムのライブ。鼓膜によくない。
 その時、楽しいそうなメロディによる演奏が始まる。
「みなさん突然ですが、バス旅行をしてください」
「えー着替えももっていないし」
 南先生は困惑した。
「安心してください。着替えも旅費も無料で提供します」
 
 何でもかんでも無料でいたせりつくせりなのは、日本列島の最南端からも、かつてロシア領だった千島列島やカムチャッカ半島から石油が豊富に取れたからである。そのお金があるから、なんでもかんでもいたさり尽くせりで何でも無料で提供してくれるのである。

「これから伊豆グランドホテルへ行きますので、バスにのってください」
 楽しい気持ちにさせる演奏がなりつづける。これから良いこと楽しいことが起きそうな気分になった。

「ボイスレコーダーは録音しなくてもいいのね」
 コンタクトレンズについているビデオカメラのスイッチを切った。

「教師は社会的地位が高いけど、あのNKSという・・・」
「南さん、なに深刻な表情をしているの」
「だって私、秘密結社に入っているという噂があって」
 南ひろみ先生は、政府を批判している。当局から目をつけられている。
「だから当局から守ってあげる団体に入ればいいのよ。日本は外国に合併されたほうがいいのよ」
「ねえ、理解できないのよ。何で日本は外国に合併されなければいけないの」
「偉大な東カムチャッカ共和国は・・・」
 それから十五分くらい、日本の否定、日本には主権国家の必要はない。それを行うには若者を全員ダメにさせること。教育から始める必要があると延々と説明された。