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こーぎープリッド
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ナルの夏休み 【担任の先生が未成年と間違われて】EP-2

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未成年と見間違われて。



 西暦2293年の某日

 担任の先生は現代史を教えている南ひろみ先生である。
 でも、担任の先生は40代だけど、アンチエイジングで若さを保っている。
 若返ることは人類の夢だったが、若く見えすぎるのも困ったものである。

 担任の先生の南先生は終バスを乗り遅れて、朝までやっている居酒屋に入った。
「すみません。ぶどう酒を小さな小瓶に一杯」
 担任の南先生は、見た目は女学院の生徒と見間違うほど若く見える。
「お客さん、手のひらを見せてください」
 年齢確認をするため。見た目は十代でも通用するほど若い。
 手のひらの中にはマイクロ・メモリーチップという目に見えないほどの小さいチップがある。これが23世紀の日本の身分証明書である。
「確認OK、年齢は42歳。私立学院の教師。お客さん安定した職業についていていいですね」
「でも、社会主義社会だからみんな公務員みたいなものでしょう」
「そうですけど、みんなが平等の社会が実現できても、仕事の大変さは職業によって違いますし」
「そう思います。教師の仕事は生徒たちの未来を守るとても大きな責任があるのよ」
「そうですか。責任重大ですね」
「で、どうして社会主義が成功したのか」
「それはビックブラザーという天才的な指導者がいるからです」
「そうなの」
「私は嘘をつきません」
「私も、支持しています」
「お客さん嘘をつかないように。心拍数と脳波に若干の乱れがありますよ」
 担任の南先生は、とある秘密結社に入っているといううわさがある。が、スマホで調べれば、真相がはっきりわかる。未来社会にはプライバシーという概念がない。

「そ、そうなの。嘘も言えない時代なのね」
 嘘さえもつけない。
「で、社会主義経済とは全ての人が平等な社会を作ること。私はそれに賛成です」
「人間、無制限の富を持つと、ろくな事を考えなくなります」
「そう思うわ。では、ごちそうさま。お題は」
「今回ははじめてなので、ただです」
「また、来るわ」
「では、気をつけて」
「ありがとう」

 南先生は、どこか泊まるところがないか探すことになった。久しぶりに遠距離の出張だった。

 そして、深夜の繁華街に未成年の女の子が歩いていると通報され、また、街中にある監視カメラにも顔認識されて、警察官から保護されて帰宅した。